スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

人生を清算した出稼ぎ労働者

昨日サウジアラビアに出稼ぎ中のフィリピン人が自殺したというニュースがテレビに出たのだが、フィリピン在住の日本人のかたは「そんなマイナーなニュースを知る訳ないだろう!」と反論されるだろう。確かに同じサウジ在住のフィリピン人の生死の問題なら死刑確定囚の方へ興味が湧くのも当然である。

しかし筆者ら一家の場合はこのニュースは特別の興味があるのだ。というのは自殺したホセ・ルセロという溶接工は女房の妹の旦那、つまり筆者にとっては義弟に当たるフランシスと同じ会社で働いていた同僚であり(ただしホセ・ルセロや首都リヤド、義弟は商都ジェッダ勤務である)、両名とも昨年秋からの給料未払いで資金的に行き詰まっているからだ。

石油価格の下落による建設需要の凍結、そして新国王の取り巻き連中の汚職の酷さなどから義弟の勤める建設会社は商売が成り立たなくなり、オーナーのフランス人が金庫の有り金を持って逃亡してしまい、残務処理を押し付けられたレバノン人の番頭の下で現在破たんへの道をまっしぐらに走っていることは過去の日記で何度か書いてきた。

従兄弟のジャネル(義弟の下で助手を務めていた)ら若手スタッフたちは続々とフィリピンに帰国してしまったし、義弟も今年2月に貰えるはずの15年勤務特別報奨金を手に次第サウジを離れる計画でいるのだが、帰国のための航空運賃を持っていない末端の肉体労働者は何処にも行き場が無いため、今でも建設会社で奴隷同様の労働を強いられているらしい。





今回自殺したホセ・ルセロもそういった末端の人間の一人で、来月こそ給料未払い金を払ってくれるかもしれない!と希望をつないでいたらしいが、ここ最近は奇矯な行動が目立つようになりリヤドの精神科医に通うようになっていたと言うから、どうも何かがキッカケで自分の中にあった肯定的な未来図が壊れてしまい、発作的に自分の人生にケリをつけたということのようだ。

しかしこれが日本人なら納得するが、何事も家族第一のフィリピン人が異国で一人寂しく自死するというのは何となく変な感じがする。もちろん天涯孤独だとか奥さんが間男を作って行き場が無い、あるいは女房子供と親戚からは単なる金づるとしか思われていないという特別な理由があるのかもしれない。

義弟と従兄弟ジャネルがサウジアラビアで一文無しになろうが、帰りの航空券を手配したり、残された家族の数か月の生活費を喜んで肩代わりしてくれる親戚たちが彼らにはいる。しかし大家族主義で一見みんな仲良さそうに見えるフィリピンにも自殺したホセ・ルセロのような打ち捨てられた人間がいることも確かだ。

砂漠の国で人生を清算した出稼ぎ溶接工。しかし義弟の話だとサウジアラビアにはホセ・ルセロのように不法就労者は数多くいるし、もう故国とは完全に途切れてしまい、もはや働いて故国に送金し続けるだけで人生に何も見いだせなくなったフィリピン人が数多くいるそうである。彼らの冬はもう直ぐそばまで来ているようだ。






にほんブログ村 海外生活ブログ フィリピン情報へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

コメント投稿

  • URL
  • コメント
  • パスワード
  •  管理者にだけ表示

 

同じ、OFWでも、母国での階層の差ができてしまうのは、当然かも知れません。
今、選挙で忙しいでしょうが、政府のOFW担当のビナイさん。救援機を飛ばす必要があるのでは?
今回の自殺で、マスコミ、ソーシャルメディアが動けば、政府も対策に動くでしょうね。

底辺のOFWの方々、片道切符で、それも非常用のお金を持たずに異国に赴任してますが、私的には信じられません。

合掌

トラックバック

http://dadesigna.blog.fc2.com/tb.php/877-3873bf99
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。