垣根の低いフィリピン人

フィリピンでは人が集まると軒先や道にテーブルや椅子を置いて酒を飲むのが普通で、当然その際は地域住民とすれ違う事になるのだが、深夜まで大声で話そうがカラオケを大音量で歌おうが文句を言われる事は滅多に無い。これはフィリピン特有の垣根の低さから来る寛容さのおかげだ。

それに近所の人間も同じ事をしょっちゅうやっていて、言わばお互い様の立場である事と、仮に隣の旦那が奥さんに言われて文句を言いに行っても、お前も飲んでけよ!と誘われた旦那がついつい一杯やるうちにマイクを握って歌をがなるという本末転倒の結果に成りがちでもある。

さてリサール州の奥地にある義父の家にもこういう気のいい隣人がいて、こいつは筆者らが飲んでるのを見つけると、「よお!また来たのか」とツマミ持参で輪に加わり、ヘベレケに成るまで酔っ払って奥さんに連れて帰られるのが常の30代の男であった。

さて今年の大晦日はあいにく雨なので軒下で酒を飲んでいた時、この隣人のヘベレケ君が傘もささずにソワソワと出先から帰ってきたので、筆者から「オイ!いっぱい飲んでけよ!」と誘ったところ、奴は一瞬嬉しそうな顔をしたが、ちょっと今日はやる事があって・・と申し訳なさそうにお断りを入れてきた。

なるほど確かにこのヘベレケ君は忙しいらしく10分もしない内に家から顔を出しソワソワと大通りの方へと消えていったのだが、それから数分後にまたひょっこり帰って来て、それで先ほどの様に「飲んでけよ」「いや今日はやる事があって」を繰り返したのだ。



ところがヘベレケ君が家を出たり入ったりするには二度や三度どころか10回くらい続くのだ。この雨の晩に?しかも大晦日でどの家もご馳走を作ってカウントダウンに備えていうのに・・である。

ヘベレケ君の行動に奇妙なモノを感じた筆者は義弟に奴は何をしてるのか?と聞いてみたところ、いや実はヘベレケ君はシャブの売人のアルバイトをしててね、今日は大晦日だから注文が多いんだろう・・と驚くべき事を言い出した。

なんとヘベレケ君の奥さんが妊娠してしまったが、奴の生業では生活費も賄えないため田舎町じゃ一番稼げる仕事を始めたのだという。善良な市民が一気に犯罪者に・・。ちょっと普通じゃ考えられ無い話だ。

それじゃアンタらと奴との関係はどうなってるんだ?と義父と義弟に聞いたら、いや別に俺の息子に手出ししてるわけじゃ無いから・・といつも通りの近所付き合いをしていると言う。なんともフィリピンらしく誰に対しても垣根の低い話だ。

またソワソワと外出するヘベレケ君は一瞬筆者らの方を見て輪に入りたそうな表情をしたが、義弟の話を聞いたばかりの筆者はほんの数時間前のように声をかける事は出来なかった。筆者はやはり日本人とフィリピン人の垣根は絶対に越えられそうに無い。





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シャX等薬物の密売や、自宅でのポットセッション(吸引場所をシャXとともに提供)、それに区域内半公認の賭け事のセールス等、違法行為ですが、救済目的で大目にみられていることが多いですよね。

小分けして、運んでいるなら、例えつかまったとしても、自分で吸うために持っていたで、最悪、リハビリテーション施設送りですから…

 

去年の大晦日、思ったより静かでしたよね。爆竹を禁止しているバランガイが多かったからでしょう。それに、雨。紫煙が雨に打たれて、思ったより早く硝煙の匂いから開放された。呼吸器官が弱い人たちにとっては朗報でした。

カラオケも昔よりは静か、昔(15年前、エストラーダ政権の頃まで)のメトロマニラが懐かしい。道路でタイヤを燃やして、爆竹をほり込んで。100連発か500連発かの爆竹の帯が所狭しと爆発。いまは、なにか物足りない。打ち上げ花火が’いっせいにあちこちであがっただけ。タイタイリザールのほうは、同なんでしょうか?

 

比国でシャブで検挙されたら、数年は拘禁されるんだけど……。

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