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武蔵野ウドンを食う

小腹が空いたので実家近くにある食堂に入ったところ、隣の席にいたサラリーマンが食べている料理をみて驚いてしまった。それはつけ麺式のウドン、通称糧(かて)ウドンだったのだ。このウドンは埼玉県川越市出身の母親のおかげで筆者が子供の頃には散々食べさせられたのだ。

糧ウドンの麺の方は粗めの小麦粉を使った灰色がかった色をしていて、同じウドンでも真っ白でツルツルした讃岐ウドンに比べるとずいぶん無骨な代物なのだが、さらに特徴的なのはこのウドンをざるそばの様に冷やして(もしくは常温)、ネギと豚肉のパンチが効いた熱々のつけ汁につけて食べるのだ。

冷えたウドンを熱々の汁につける。それもざるそばの様に何度もつけたら汁が冷えてしまうでは無いか、そんな意味が無いことをせずに最初から汁と一緒に煮込めばいいだろう!とお思いだろう。そう、実際その通りで、小学校低学年の筆者でさえなんか矛盾したことやってるな・・と思っていたのだ。

2回くらい汁につけると冷えて美味しく無いのでネギと豚肉を食って汁を捨て、また新しい熱々の汁を注ぐ。これを何度も繰り返してやっとウドンを平らていたのだが、筆者がまだ小学校低学年の時に近所の店で開かれた流しそうめん大会ではひんやりと冷たいつけ汁が供されるのを見て衝撃を受けてしまった。





うちはウドンに限らず冷麦もそうめんも熱々のつけ汁で食べていたのに、そうじゃ無い食い方がある・・。それであったかい汁はないのか?と店員に聞いたら、何とこの店員からバカにした様な目で見られたのだ。うちだけ特殊な食い方をしている・・。それ以来筆者は自分が特殊な文化圏の人間であるという劣等感を持つ様になったのだ。

もちろん今考えてみれば、埼玉県西部というのは米があまり取れないためウドンを代替食にしていて、味噌汁とウドンじゃ合わないから醤油の濃いめのつけ汁にして、そこへ埼玉県じゃ良く取れるネギと豚肉をぶち込んでいたのだから、有る意味合理的な料理なことはわかる。別の母方の一族だけじゃなく、あの一帯でウドンといえばこういう食い方が普通だった様だ。

しかし東京都民の筆者にとっては埼玉県というのは大変格好が悪い地域で、それに前述の通り食ってるうちに汁が冷えて美味く無いという致命的欠陥があるから、家で糧ウドンを作られても食べない様にしていたのだ。それにどうも東京都中野区出身の父親も糧ウドンは嫌いだったらしく、いつの間にか我が家のつけ麺は素麺と冷たいつけ汁へと変わって行った。

それから40年経った今あのウドンが何故ここにあるのだ・・。それで店員にあれはなんだ?と聞くと「武蔵野ウドンですね。ここら辺じゃウドンはああいう食べ方をするんです」と事実と全く違うことを言いやがった。嘘言うな!俺はお前より20歳以上前からここに住んでいたが、あのウドン(しかも武蔵野ウドンと名前まで違う)なんて近所で一度も見たこと無いわ!





しかしせっかくだから食べてみるか・・と思い、武蔵野うどんとやらをオーダーして見たところ、待つこと10分であのネギと豚肉の香ばしいつけ汁を匂いをプンプンさせたウドンが運ばれて来た。ああ!コレだ!まぎれもなく実家で、祖母の家で、そして叔母たちが作ってくれたあのウドンである。

太めのウドンをつけ汁に放り込んでズズッとすする。なるほど、洗練されたところなど微塵もなくて無骨だけれども力強い武州そのものと言った味わいである。それでもう一口ズズッとすすると先ほどの強烈なつけ汁が薄まって来て程よい味に変化している。これをもう一口食ったら汁は交換だな。

ところが・・、店員に椀を差し出して熱い汁を加えてくれと言ったら「あの〜、それだと料金をいただかないと」と馬鹿なことを言い出した。なんだと!こんな薄まったつけ汁で力強いウドンを食えというのかー!と文句を言ったら、相手はオズオズした表情になり、でも武蔵野ウドンは昔からこういう食べ方で・・とモゴモゴ言う。

けっきょく店員はすごく緊張した面持ちで「これサービスです」と言ってもう一杯つけ汁をタダでくれたが、案の定もう2回すすったら味が薄まってしまい、残りの麺は食えたもんじゃなかった。ケッ!武蔵野ウドンとか小洒落た名前をつけてやがるが、埼玉県のどん百姓どもの味覚オンチの産物まで伝統だと思ってやがる。だから讃岐ウドンみたいにメジャーになれねえんだよ!。このダサイタマ!






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うどん文化 

うどん系で好きなのは1.稲庭2.きしめん(名古屋駅新幹線ホーム)3.讃岐です。
うどんは年貢で差別を受けた小麦から派生した食文化と思います。失礼ながら自分も同じですが東京育ちでは本物のうどんの味を理解するのは無理と思います

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