無気力くんのヒーローの本当の姿(1)

2015/10/26 07:12:24 | 日記 | コメント:3件

筆者は20歳以上年の離れた日本人と話すことはごく稀にしかなく、それに共通する話題もほとんど無いために会話が詰まってしまうこともしばしばなのだが、今まで何人かの青年たちが筆者の年齢を聞いた後で「ああ、尾崎豊と同じ世代なんですね!」と言われて戸惑ってしまったことがある。

早逝した歌手の尾崎豊は筆者より一つ上で、確かに彼のデビューから早すぎる死までの10年間はちょうど筆者の高校、大学、そして会社での新人ペーペー社員に重なる。つまり筆者自身が何者でも無い存在であり、フラストレーションから暴走気味になっていた時期なのだ。

ではこう書くと筆者はさぞかし尾崎豊が好きだったのだろう・・と思われるだろうが、実は全く逆で筆者はこの男が一体何に怒っているのかさっぱり理解出来なかったのだ。おそらく筆者と同じ世代の方には同じ考えでおられる方が案外多いに違いない。

社会や学校への矛盾と反逆、自分の内面を抉り出す歌詞の美しさ・・などとモノの本には書かれているが、青山学院大学高等部在学というアタマ的にもフトコロ的にも恵まれた環境にいる尾崎豊が社会に矛盾に気がつき・・というのは何かの冗談ではないかと思ったのだ。

これがつげ義春にように極貧の生まれで中学卒業後に町工場で旋盤工をやってまして・・と言うなら確かに説得力があるが、私大付属校の中でもお坊ちゃんお嬢ちゃんで名高い青学高等部の学生で、しかも長髪、喫煙、飲酒、さらに集団家出やってましたって言うのは、余りにチンケというか情けない・・。






ふつう社会の矛盾と戦うというなら火炎瓶作って首相官邸に投げ込んだとか、せめて近所の警察署のパトカーをひっくり返せば良いではないか。しかも反抗した相手というのが親や安月給の学校教師だけと言うんだから、こりゃどうしようも無い意気地なしだな・・というのが筆者の率直な第一印象だった。

なお筆者が尾崎豊の存在を知ったのは大学1年の時で、映画サークルの同窓生で一番どうしようもなく陰気な野郎が尾崎豊を神のように崇め祀っているので興味を持ったのだ。それで尾崎豊のプロモーションビデオとやらを奴の家で見たのだが、なんだか意味不明な苦悶の涙を流している尾崎を見た時に、後にオウム真理教の修行シーンを見たのと同じ種類の得体の知れない不気味なものを感じ取った。

その後にクラスやバイト先で出会った尾崎豊ファンというのも、なんと言うかエネルギーが抜けちゃった出涸らし野郎や、生まれつき日陰植物みたいな不気味な連中ばかりで、高校時代に新宿歌舞伎町で遊んでいた筆者とは1ミリも重なることはない。

飲み会の幹事も買って出れず、学園祭でも手伝いひとつ出来ない割りには、なんだか批判の目で世の中を見ているヘナチョコ野郎。社会と格闘しているふりをしている無気力人間。こいつらは何だ?こいつらのそばに寄ると感じる皮膚のざわめき、違和感はなんだろう?とずっと疑問に思っていた。

ところが数年後に尾崎豊が死んでから流れが一気に変わってきた。判官びいきや死美人という日本人特有のメンタリティからか、尾崎豊があたかも悲劇のヒーローのように祭り上げられ、無気力くんたちのアイドルから社会の殉教者のような存在になっていったのだ。異端の連中が突如マジョリティーになってしまったのだ。(続く)






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コメント

2015/10/26(月) 12:22:24 | URL | でぶ熊 #3hri4u1c
筆者様は青学ですか、小生の時代は青学!、フーンと言う時代でしたが。来年は64歳なのでそれほど変わらない世代と思います。六大学学生が人気の時代でした。

2015/10/26(月) 17:20:41 | URL | ほにょ #0quBRBhg
①オレではなくて尾崎豊が青学高等部出身ですよ。
②ファンがいましたか。後編うんと書きにくいです。

2015/10/28(水) 02:57:20 | URL | Bimbin #-
6大学もいろいろあるよな。ででぶ熊老人はどこの山奥だ老?

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