楽園ゴアに沈んだ女流漫画家(1)

ヒマに任せて叔父の持病である統合失調症について調べていた時のことである。この病気に罹っている有名人のリストがあったので、それを見ていたら自殺した山田花子(芸人とは別)ともう一人○○○○という女流漫画家の来歴が書かれているのが目に止まった。

山田花子のねじれた作品は読んだことはあるが、○○○○は全く知らない人物だった。しかし記事を読み進むうちに○○○○はゴアトランス音楽のマニアでインド・ゴアのアンジュナビーチを度々訪問していたと書いてあるのを見て興味を持った。

へー・・ゴアねえ。俺も大学3年の終わり、昭和の最後の年にアンジュナビーチに1ヶ月いたからな・・、などと思い出にふけっているうちに○○○○の写真らしものがPC画面に現れたのだが、それを見た途端にハッと閃いた。





あの船に乗っていた女だ・・。そうボンベイからゴアへ行く夜行フェリーで出会ったカップルの片割れだ。男の方はヒッピー風で既にゴアに何度も来ている様だったが、女の方は随分と場違いな感じがする普通の人で「私マンガを書いているの」と言っていた事だけが記憶に残っている。

当時ゴアはネパールのポカラ、タイのパンガン島と並ぶヒッピーの聖地で、多くの白人達は麻薬目当てに真冬のヨーロッパからやってきた。なおビーチと言ってもバリ島の様に近代的なホテルなどは一軒もなく、数百軒あるインド人の民家(掘っ建て小屋)を日割りで借り切るのである。

水道など無いから全部井戸水、エアコンどころか扇風機も無し、南京虫には噛まれ放題という原始的生活だったが、人間慣れればなんとかなるもので、筆者も1週間も経つとすっかりゴアの住人になり切っていた。それに皆が目当ての危ないブツが信じられない値段で幾らでも手に入ったからココはある意味天国である。





しかしカフェに座れば隣の席からハシシ入りタバコが回ってきて、朝から晩までラリッた人間で溢れている場所に居続ければ破滅してしまう!と危機感をつのらせた筆者はインド最南端のコーヴァラムビーチに逃げ出したのだが、結局夢にまでゴアが出てくるので1週間ほどで舞い戻って来ると、行きつけのホワイトネグロカフェで幽霊に様にやつれた一団がテーブルに陣取っているのを見かけた。

彼らはココとナナという女を中心とする日本人の札付きのグループである。他の連中はハッパとせいぜいLSDくらいで抑えているのに、彼らはスピード、エクスタシーからヘロインと滅茶苦茶なペースで手を出すので廃人への道を真っ直ぐに突き進んでいた。

こっちのテーブルへ来なよ!と筆者に手招きするココ。しかしいくらタダでヤレるからと言って、ついて行けば身の破滅、これは現代の牡丹灯籠とも言うべき世界だ。それで適当にあしらっていたのだが、目を凝らすと彼らの中に意外な人物がいるのを見つけた。






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