南の国に移住した中年男の日記

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稀代のテロリストと影の男
2015年06月04日08:06
和歌山市駅前のバス停でいつ来るかも知れぬバスを待っている時に、ボックスに貼られた紙を一枚一枚眺めていると、そこで物凄く懐かしい顔に出会った。

桐島聡、連続企業爆破犯人と書かれているが、一般には三菱重工ビル爆破事件を引き起こした東アジア反日武装戦線のメンバーと言った方が馴染みがあるだろう。その人物ともう一人もっと古い警官殺し犯の指名手配写真が壁に貼ってあったのだ。

筆者が子供の時分にはこの桐島聡と赤軍派の爆弾エキスパートといわれた梅内恒夫の指名手配写真があちこちに貼られていて、ポスターに映る二人がなんとも不気味な風体していたため幼心にも恐々と見ていた記憶がある。

しかしそう思った時にアレッ?と思った。三菱重工ってもう40年も前の事件だからとっくに時効になってるんじゃないの・・?。それに同じ反日武装戦線の一員だった宇賀神寿一は確か25年だか30年の長期刑を終えてとっくに出所していたはず・・。





それで調べてみたら、桐島の共犯である大道寺あや子が1977年のダッカ事件の際に超法規措置で出国してしまったため、幾つかの犯罪については時効措置が停止されたままになっているというのだ。なるほど大道寺あや子か・・。法律上はそう言うことになるのかも知れないが、そりゃ警察も執念を沸かすわな・・。

以前読んだ雑誌に引退した警察幹部のインタビューが載っていたのだが、戦後警察が最も手を焼いた過激派は赤軍派でも山村工作隊でもオウムでも全学連でもなく意外にも東アジア反日武装戦線なのだという。

何故ならこのグループは政治集会や公然部門を持たないなど一切の無駄が無く、さらに普段はごく普通の社会人として社会に溶け込んで生活していたため警察は尻尾さえも掴むことが出来なかったのだそうだ。つまり自己顕示欲の塊である諸派と違って本当のプロ、完成されたテロリスト集団だということである。

なかでもリーダーの大道寺将司死刑囚の奥さんであるあや子は大変優秀な薬剤師として勤務先の製薬会社から重宝され、また近所の住民たちからは日本女性としての美徳を全て兼ね備えた若奥さんと噂されていたのだそうだが、実は彼女こそこのグループの実質的なリーダーだったらしい。





しかし警察の地道な地取り捜査とちょっとしたミスからメンバーは一網打尽にされてしまうのだが、前述の通り大道寺あや子だけは日本赤軍によって身柄を奪還されてしまったため警察は地団駄を踏んだのだという。あまり公表されていないが、それ以来大道寺あや子は日本赤軍メンバーの中では重信房子より重要な標的だったのだそうだ。

なお日本赤軍合流後の大道寺あや子の消息については、アラブ人テロリストが書いた本に「あの女ほど冷静に人を殺せる奴はいない」「全く臆することなく目的を達成するプロ」と評されるほど大変優秀なテロリストになったらしい。何より日本赤軍のメンバーが続々と逮捕される中で女性の中で唯一大道寺あや子だけはどこの政府にも一度も拘束されて無いと言うのが彼女の狡猾さを物語っている。

と言うわけで桐島聡はこの知られざる希代のテロリストのとばっちりを食う形で生涯警察に追われる身になってしまった気の毒な男のようである。

スラリとした美人で聡明な大道寺あや子に比べるとこの桐島くんは短躯だしベルボトムのジーンズが似合いそうな非モテ男だが、まあ美女のとばっちりを食って一生台無しになるのは大抵こういう男である。しかしせっかくここまで逃げ延びたのだから是非とも天寿を全うして貰いたい。生きてりゃそのウチいいことあるよ。


1111写真



カテゴリ : 日記

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