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寝言の怪

祖母の1周忌のためリサール州の奥地へ出かけていた際に義弟の嫁から変な話を聞いたので本日の日記としたい。なおこの話は又聞きプラス義弟の下手な通訳経由であるためストーリーのピースが幾つも抜けているだけでなく、話のオチ自体が無いため面白くもなんともないことは先に詫びておきます。

義弟の嫁が近所に住むアンナから「これ夫の寝言なんだけど、何を言ってるのか分かるかしら?」と相談を持ちかけられたのは1か月前の事だった。携帯電話に録音されているのは激しく罵るような口調の何処かの方言で、タガログ語しか判らない義弟の嫁はチンプンカンプンである。

でも寝言くらいで一体何が問題なのか?と思ったが、アンナによるとここ数日は毎日の様に夫が寝言を喚くので、イタズラ気分で寝言を録音して翌朝夫に聞かせたところ、夫の表情がサッと変わって携帯をひったくったのだそうだ。いつも紳士的な夫の異常な反応に驚いてしまったが、間抜けな事にその晩も夫は寝言を喚き始めたので、今度はこっそりと録音したというのである。





しかし数日後にこの言語が何なのかは案外あっさり判明した。ビサヤ地方から嫁に来た隣人がいて、これはサマール島のワライとかいう言葉だと指摘したのだそうだ。しかも話している内容は「お前がいなければアタシは幸せになれたんだ!」「お前を殺してやる!」というような呪いの言葉のオンパレードだというのである。

この事実にアンナは二重の意味で戸惑ってしまった。一つ目はもちろん呪いの言葉への怯えだが、もう一つは全く想定外の言葉だったことである。アンナの夫はルソン島北部のパンガシナン出身でワライ語どころかビサヤ語さえも話せないというのに、なぜ寝言では流暢にこの言葉を使って呪いの言葉を吐けるのか?

これは悪霊に乗り移られたに違いない!と直感したアンナはクワクワという呪術師にお祓いをしてもらおうと思ったが、その前に夫にこの事を話さなければならない。しかし自分がワライ語の呪いの言葉を喋らされている事を告げられた時の夫の反応が意外にも冷静であったことにアンナは衝撃を受けてしまった。





夫は何かを知っている・・。しかし夫がそれを口に出すはずが無い。それに化学の教職者である夫はクワクワなんて非科学的なモノは信じるはずも無く(元々教会にも行かない人らしい)、ただその直後に「学校関連のセミナーで1週間ほど出張してくる」と今まで一度も聞いたことが無い用事を言って何処かに出かけてしまったのだそうだ。

さてそれから2週間ほどたったつい数日前のこと、義弟の嫁がアンナの家に立ち寄った際に「旦那さんは出張から帰ってきた後どうなったの?」と聞くと、アンナはギクッとした反応をした後で「寝言は綺麗さっぱり無くなった」と答えたという。

良かったじゃない!でも一体どうやって悪霊を追い払ったのか?と聞いたのだが、アンナは怯えたような表情をして、この話題には全く乗って来なくなってしまった。というより1か月前はあれだけアチコチに「この言葉を知らない?」と聞きまくっていたのに、この話はまるで無かったかのような素振りをするアンナに何か只ならぬ雰囲気を感じたと言う。





以上が義弟の嫁の話である。この話を聞かされた親戚連中は「あの堅物もどこかの呪術師に駆け込んだんじゃないか」とか「いやいや、実はワライ語とルソン島北部の言語って近いんじゃないかな?」などと各自それぞれの意見を披露しだしたので、これとよく似た怪談を聞いたことがある筆者も議論に参加することにした。

おそらく悪霊の正体はサマール出身の夫の愛人の生霊だと思う。そして「アンタが居なければ」「殺してやる」と言っている攻撃対象は夫では無く恋敵のアンナで、夫が1週間ほど不在になったのは愛人と別れ話を上手く纏めるか、もしくは(お喋りだが洞察力のあるアンナが急に黙り始めたところを見ると)愛人を処分しに行っていたのではないだろうか。

しかし霊というのは死んでいる人間がなるもので、生きている人間が霊なんてあり得ないよ・・と生霊の概念が無い彼らには筆者の説はまったく支持されなかった。よってこの話は今現在も「なんか変な話だわね」としてリサール州のド田舎で人々の口にのぼっているが、多分だれも答えを見つけることは出来無いだろうな・・。






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考えられるのは、寝言を吐いたアンナの夫(以後、彼)の旧愛人か旧結婚を約束した恋人(以後、彼女)がワライ圏の出身で、今でも彼の事を好きなのでしょう。又は、彼女の新しい結婚・同棲相手との生活が破綻し、恨みは、彼に向けられたのでしょうね。

ワライ地方は、この手の恨みを、超常現象で解決してくれる、スペシャリスト(霊媒師みたいなもの)のメッカの一つですから、彼女が恨みを晴らすために、お願いしたのでしょう。

一般的には、火曜日(厳密には、月曜日の日暮れから)、金曜日(同)が一番効果的です。

霊媒師のやり方は、特別なラテン語を書いた紙を巻きつけたローソクをこの時間に8時間位灯す方法とか、写真を使う方法、彼の髪の毛や下着などを使うなど、いろいろあります。

まあ、彼の脳を無意識の間にのっとれる訳ですから、寝言を吐いたのでしょうね。

良くあることですよ。

 

追伸です。彼女は、彼の事を好きだったわけですから、恨みは彼より、彼を彼女から奪い取った/又は競争に負けた、アンナに対する恨みとなるのでしょう。アンナにとっては、迷惑なことですね。

同じような方法で、彼とアンナを喧嘩別れさすことも出来ますよね。ガイオーマ(ほれ薬、ほれ呪文)の逆ですよね。

 

star childさま

サマール島が呪術の本場とは知りませんでした。私も一人懲らしめてやりたい人間がいるので、今度サマーるにでもいってみるかな

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