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イスラム教徒についてまとまりが無くなが~い文章

2013/09/20 22:16:32 | 日記 | コメント:0件

筆者の一家はパッシグ市場に週1回買出しに出かけるのだが(ここのフルーツや肉・魚類はシューマートよりも新鮮かつ安いのでお勧めである)、市場付近を通りかかる時に義妹や従兄弟たちが「あの辺は危ないから歩かない方が良い」とよく指差す一角がある。ここは筆者の目には何処と言って違いは見当たらない只の貧民街に写るのだが、従兄弟が言うには路上強盗に傷害、強姦、殺人事件が日常茶飯事に発生している危険地帯なのだそうだ。「あそこにはミンダナオから来たイスラム教徒が大挙して定住してるんだ」と従兄弟の一人がなんとも嫌そうに顔を顰めながら言った。
     pasig market

ちなみに筆者の従兄弟たちは全員が温厚で親切な人間であり、健常者の物乞い(多くは子供)にも喜んで小銭を与えるような博愛精神の持ち主なのだが(筆者などは絶対に1ペソも渡さず追い払う)、ことイスラム教徒に対しては嫌悪感、偏見、悪意、排除意識、敵対心の入り混じった感情を持っている様だ。「あいつらは俺たちキリスト教徒を憎悪してるんだよ。カトリックの女をレイプしたってイスラムの神は黙認してるから犯し放題だよ」と従兄弟の中で一番教育程度が高くて温厚なジャネルが吐き捨てるように言った。
     Islamic crime

実は筆者も従兄弟たちと同じようにイスラム教徒というのは無頼漢であり危険思想の持ち主だと思っていた時期がある。アラファト・ホメイニ・ガダフィ・アサドの父親にアブ・ニダルという名のテロの親玉、筆者が中学から大学時代にかけてテレビニュースを賑わせた御仁たちである。ベイルートの街ごとぶっ壊してるイスラムの若い民兵達が写るたびに、テレビキャスターや大学教授たちは「これはキリスト教対イスラム教の宗教戦争です」「イスラムはキリスト教の殲滅をもくろんでいる」と声高に叫んでいたし、テレビ画面に映るダマスカスやカスバ、ガザ地区などは本当に治安が悪そうであった。こんなところへ行ったら身ぐるみ剥がされた後で路上に死体となって捨てられると本当に思っていたので、旅行で行くのはもっぱらキリスト教・仏教、それからヒンズー教地域にしていたのだ。
     IRAN.jpg

ところがサラリーマンになってから突然イスラム教徒たちと付き合いが増えてきた。筆者は海外営業部に配属されアメリカやヨーロッパ、ロシア・東欧に中国と東南アジアと、ほぼ全世界を相手にモノを売り歩くようになったのだが、中近東はアメリカに次ぐ市場規模であるため上司から否応なく出張に追い立てられる立場になってしまったのだ。最初は「仕事だから・・でも嫌だなー・・」と乗り気でなかったのだが、訪問回数を重ねる毎にあることに気がついた。イスラム教徒というのは異教徒に対して実は非常(ひじょおおにいい・・)に親切な人たちで、街も見た目は怪しいが治安は非常によろしいのである。それからイスラム商人はねちっこいと良く言われるが、筆者とっては中国人・インド人・ユダヤ人の方がよっぽど辟易させられたし、一時期筆者の取り扱う商品が競合他社の価格攻勢にさらされ事業が傾きかけたときに、最後まで筆者の製品を見捨てずに買い続けてくれたのはイスラム圏の顧客たちであったのだ。彼らは古い友人に対しては非常に義理堅かったのである。
     AlizzIslamic_banK.jpg

それからレバノン料理にペルシャ料理、トルコ料理と中近東の料理は実に美味いのも魅力の一つである。イスラム教徒と商談の後は決まって一緒に大好きな料理を食べながら彼らの家族の話やイスラムの笑い話を聞くのも楽しかった。親しいお客たちは「あんたはイスラム教徒じゃないから酒でも飲んだらどうだ」と言ってレストランのマネージャーを呼びつけてビールを手配してくれて、水だけ飲んでる彼らの目の前で筆者がビールを喉に流し込んでも文句の一つも言わなかったのである(もちろんその国自体の法律で酒禁止の場合は駄目だけど)。そう!彼らは異教徒に自分たちの価値観やルールを決して押し付けたりしないのである。
     Dubai.jpg

キリスト教徒への敵意についてイスラム教徒の顧客に何度か聞いたことがあるのだが(今思えば馬鹿な質問をしたと思う)、顧客の中でも最も博識なドクター・メディは「イスラム教徒はキリスト教徒を憎悪なんかしてないし、キリスト教の殲滅なんてまったく考えてもいない」と穏やかに答えてくれた。キリスト教徒もイスラム教徒も同じ創造主を信仰しているし、両宗教の違いとはメッセンジャーがイエスかムハンマドかというだけであると至極マトモな答えをした後、「イスラム教徒が心の底から本当に憎んでいるのはイスラムを支配下に置いたイギリス・フランスの植民地主義と、その後継者となって経済的な搾取をする欧米の金融資本だ」と言った。(しつこくて申し訳ないが、言いたいことは欧米人が異教徒だから憎むのでは無く、自分たちイスラム教徒の自立を挫き、支配下に置こうとするから戦っているのだ。)
     Imperialism.png

「私の友人にヨルダン河西岸に住んでいた男がいるんだが、ユダヤ人入植者に土地を奪われてしまったので仲間を集めて反対デモをしたら、CNNでイスラム原理主義者の暴動と報道されたんだよ。ちなみに友人はコーランよりもACミランの方を熱心に信仰するような男なんだがね」と言った後で、イスラム教徒の反対運動がどれだけ捻じ曲げられて報道されているかを一つ一つ説明してくれた。この話は長いので要約するが、イスラム教徒がやってるのは宗教戦争ではなく生活闘争や権利闘争なのに、宗教戦争と偏向報道することでキリスト教徒による収奪の実情を世界中の目から逸らしている・・ということだった。それから最後に「イスラム教徒が日本人を好きな理由は、君たちは我々イスラムの国土や人々を支配・搾取する気が全然無いからなんだよ。ウォール街や石油メジャーの連中と違って単に儲けのために来てるだけだからね。日本人相手の闘争とはせいぜい商品の値引き交渉くらいなもんだから日本は実に良いパートナーだよ」と言ってニッコリと笑った。    
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さてパッシグ市場付近の治安についてパッシグに長らく住む叔父に聞いてみたところ、イスラム地域もカトリック地域も大して変わらないという(ちなみに犯罪が無いわけではなく両地域とも同じレベルで治安が良くない・・という意味)。従兄弟たちは筆者にはとても良くしてくれるし、彼らの持つ異物への偏見を偉そうに非難したくは無いのだが、筆者はイスラム教徒に商売で助けられたという思いが強いのだ。せめてのも恩返しに女房の親戚連中にイスラムへの不信感を和らげるようなことを何かしたいと思うの今日この頃である。

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