不思議なインド人ビジネス(1)

2015/02/15 14:42:38 | 人間万華鏡 | コメント:0件

数日前の日記でインド人の商売は基本的に搾取である!と不穏な表現を使ったが、インド好きの人は「一体何を持ってそういうのか!」とお怒りになられるかもしれない。なので今日の日記では筆者が体験したインド人ビジネスの本質について書いてみたいと思う。ただし筆者の文章力の無さから長文になってしまった事を先にお詫びしておく。

今から15年近く前、前任者から顧客を引き継ぐためにドバイに初めて出張した時の事である。ご存じの通りドバイは中近東域内で最大のフリーポートで、イランやイラク、サウジアラビアなど中近東の大国に向かう商品は一旦ドバイに荷揚げされ、ここから船や陸路を使って各国へ正規輸出もしくは密輸されるのである。

そしてこの地域の商流を握っているのは殆どがインド人で、ドバイの御徒町ともいうべきデイラ地区にある数千軒の小汚い卸売店が彼らの拠点になっている。デイラを歩くと乞食が道端に寝転がっている一方で、資産数百億円を持つでっぷり超えたインド人が店を構えたりしていて中々面白いのだが、ここで困るのは一体どの店が大手もしくは零細業者なのか店の外観からはさっぱり分からないことである。





例えば筆者が売っていたのはデジタルカメラだとしよう。デイラ地区にはニコンを扱うホールセラー(卸)やBENQやサムソンのディストリビューターもしくはエージェント(代理店)と書かれた看板をあげた店が数百店もあって、その中で一番大きくて綺麗な店に入って商談を持ちかけてみると意外にも月300個しか売ってない零細小売店だったりするのだ。

したがってドバイの内情を知らずに市場開拓を命じられた営業マンはデイラ中を駆けずり回ることになるが、筆者の場合は前任者達がドバイ最大(つまり中近東最大)の元締めを押さえていたから迷わずに済んだ。このインド人の親玉はデジカメを年間50億円ほど買い付け、中近東はおろか東欧、旧ソ連南部にまで彼のブランド(ここではINDIGIと仮定する)をつけて売りさばいていたのだ。

さてこう書くとINDIGIにはさぞかし大人数が働いていると思うだろうが、デイラの近代的なビルの中にある事務所に行って驚いたのはなんと運転手を入れても6人しかいない事だった。それで他に事務所があるのか?と聞いて見たところ「ここだけだ」という答えである。デザインや商品開発は中国メーカー、金計算は会計事務所、サービスは修理専門会社に丸投げだから人はそんなに人いらんだろ・・とオーナーは当たり前のように言う。





企業の力とは基本的には「顧客との関係の強さ」「商品力」「事業形態の秀逸さ」のうちのどれかに集約されるから、きっと直属の営業事務所がアンマンやテヘランなど主要市場に網の目の様に配置されているに違いない・・と思ったが、よく聞いて見ると全て代理店に卸すだけなのでこれもいないと言う・・。それで筆者はちょっと混乱してしまった。

ちなみにINDIGIの商品はべらぼうに安いわけでも無いし、筆者の会社からカメラのキーパーツを買って中国の委託先で製品化しているくらいだから商品優位性は高く無い。それに当時勃興しつつあったEコマースに取り組んでいた訳でも無いのだ。はっきり言えば1980年代にタイムスリップしたかのような旧態依然とした会社で、一体何が強みなのかさっぱり理解できないのである。

「では今から我がINDIGIの最大の代理店を紹介するよ」と番頭が言いだした。それでてっきりイランの代理店の社長がドバイに来ていて近くのインターコンチネンタルに行くのかな・・と思ったが、番頭が歩いていくのはデイラ地区の迷路のような路地である。そして「さあここだよ」と言って立ち止まった場所をみて筆者は驚愕してしまった。(続く)






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