フィリピンの天ぷらオコイ

先日女房の実家で義父と義弟相手に酒を酌み交わしていると、女房が「はい!プルタン(ツマミ)よ!」と言って天ぷらのかき揚げを出してきた。なんでもクラスメイトのアイリンがつい先ほど差し入れだと言って持ってきたというのだが、あのアイリンが日本料理が出来たとは・・とちょっと驚いてしまった。

アイリンは7年前に香港に出稼ぎ家政婦として短期間だけ滞在していたことがあるのだが、確か雇用主は二人とも香港人だったはずである。まあ週末筆者の家に遊びに来たときに日本料理店に連れていった事が何度かあったから、きっと見よう見まねで作ったのだろう・・くらいに考えていた。

アイリンが作ったかき揚げは小エビにニンジン、玉ねぎに紫蘇のような葉っぱも入っていて何だか随分と本格的である。それで筆者の好きな塩を付けて食してみたところ、フライパンで揚げたのと芋と卵が入っているためは身はサクサクサクッとはいかないが、なかなか上出来の味である。なにより滋味が強くて味が濃いのが関東人の筆者にはたまらない。

アイリンが日本料理を作るとは知らなかったよ?お前が教えたのか?」と女房と聞くと、同席していた義父と義妹が「ハァ・・・?」という表情をした。そして女房が「これはオコイ(OKOY)と言って純粋なフィリピン料理なのよ」というのを聞いてちょっと驚いてしまった。これが・・フィリピン料理?。どう見たってかき揚げだぞ・・。





女房は日本料理屋に行くと必ずと言ってよいほど海老天ぷらを頼むほどの天ぷら好きなのだが、昔から「この料理はオコイに似ているなぁ~」と思っていたらしい。ちなみにオコイは義父が酒のつまみ代わりに作る料理だったらしく、女房にとってはガキの頃から食いなれた料理だったのだそうだ。なるほど、だから自分でも色んな材料で天ぷらを作ってたのか・・。

さてこのオコイはフィリピンのどの地方が特産というわけではなく、フィリピン全土でほぼ日常的に食べられているオカズの一つらしく、物知りの義父の話によればフィリピンを統治したスペイン人たちが故郷の料理フリッターを持ち込んだのがオコイのそもそもの始まりなのだと言う。

そう言えば日本の天ぷらも16世紀に日本にやってきたポルトガル人が持ち込んだ料理が起源だと聞いたことを思い出した。それに天ぷらという名前もテンペラとかいうポルトガル語が語源だったような・・。確かにスペインとポルトガルはお隣同志で似たような料理文化圏である。そう考えればフィリピンと日本に似た料理があっても少しも不思議ではない。

さてこのオコイであるが、テーブルにいた義父と義弟が全部平らげてしまう前に数枚そっとナプキンに包んで持ち帰ることにした。こいつを天ぷら蕎麦にしない手はないからである。そして翌日自宅に帰って、日本で買ったミツカン追い鰹つゆと乾燥ネギ、増えるワカメちゃん、そして更科の乾麺で天ぷら蕎麦を作ったところ、こいつは下手な日本料理店で食べるよりも遙かに日本の味がした。そしてこの日以来筆者は一日おきに天ぷら蕎麦を食べる極上の生活を送っている。






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かき揚げ 

そうなんですか、良い勉強になりました。
女房もかき揚げが好きで良く昼食に蕎麦を作らせるとよく作ります。私が好きな春菊と玉ねぎに安いカニとエヒイカです。阿馬(メイド)も好きです。
今度華僑の仕事の相棒を招待した時に酒のつまみに供します。

前回の記事の吸引する方法は医学的には血行を良くする方らしく詳細はちがいますが東南アジアではどこでもあります。

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