ド田舎の村に建つ荘厳な教会

義弟フランシスが買った新車を慣らすためラグーナ湖周辺をひとっ走りすると言うので、年がら年中ヒマである筆者夫妻も一緒に付き合う事にした。本当は1週間かけてルソン島の最北端アパリまで行っても構わなかったのだが、本日はブラックナザレで高速の入口付近は渋滞だし、何よりフランシス自身がそれほどヒマでないので、たった一日のドライブと相成ったのである。

筆者は今まで知らなかったのだが、ラグーナ州と言うのは手工芸品がだそうで、なるほどある町は木彫りの人形や家具などの木材工芸店がひしめいているし、隣の町はパイナップル繊維を使ったバロンという洋服の店が道路沿いにズラーッと並び、最後に立ち寄ったのはカバンとサンダル、皮革製品で有名なリリウという町であった。

元々メーカーの営業マンであった筆者はこういう場所を見つけると製品から販路などを色々想像してしまう性質なのだが、フランシスのもう一つの目的、つまりブラックナザレの日にラグーナ州の教会を回るスケジュールが間に合わなくなってしまうので、どの町でも店を何軒か覗いただけで立ち去らなければならないのが残念であった。





しかし名産品への思いも本日2件目に訪れた教会ですべて吹き飛んでしまった。それはパキルというラグーナ州東部のド田舎にある古びた教会で、ブラックナザレの日だと言うのに参拝客はたったの5人しかいなかったのだが、この教会を一目見た時に「えっ!これは!」と驚いてしまったのだ。

美しいのである。荘厳なのである。傍でキャンドルを売っていた婆さんに聞いた話では、この教会はフィリピンに作られた最も古い教会の一つで、地震や戦争で何度も半壊しては昔のままの姿に再建されてきたらしい。しかし外観を見る限り400年くらい経過しているんじゃないか?と思えるほど実に味わい深く年季が入っているのだ。

そして教会内部の礼拝堂に入った時に更にビックリしてしまった。正面の壁はいくつもの聖人の像を並べたデザインで、礼拝堂の暗さと壁の青い光のコントラストが実に幻想的な味わいを醸し出しているのだ。そして天井に書き込まれた無数の宗教画の緻密さときたらこれまた絶品なのである。


blog800px-The_Pakil_Church_or_the_San_Pedro_de_Alcantara_Church_in_Pakil,_Laguna


筆者は今までいろんな国の教会を訪問してきたが、このパキルにある小さな教会はミラノ郊外サロンノやプラハの隠れた名教会(こういう表現があるのか?)に匹敵する美しさだと思った。日本で言うなら京都の嵯峨野や嵐山界隈にある小さな由緒ある寺を見つけたような喜びである。

しかし義弟の「ブラザー!このクラスの教会なら各州に1つくらいはあるよ」という一言に驚いてしまった。こんなきれいな教会は40も50もあるってのか・・?。しかし考えてみればスペインにより植民地化されたのが約500年前。その後キリスト教はフィリピンの上から下まで浸透し、長年に渡って教会を支えてきたのは一般庶民たちだから、こんな昔のままの趣のある教会が全国各地に散らばっていても不思議ではない。

筆者もフィリピンに来て昨日で2年が経過したが、この期間やったことと言えば多少のビジネスと親戚付き合いと夜遊びとメシのまずさの文句だけである。しかしダメだダメだと文句ばかり言っていたフィリピンにもこんな美しい文化財があるのだ・・。ローマ法王も来るようだし、新しい車もきたことだから今度はカラバルソン地方の田舎町でも回ってみるか。


blogpakilchurchキャプチャ



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