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フィリピン警察内部の仁義なき戦い

2014/10/16 00:33:17 | ニュース | コメント:0件

マニラ首都圏警察のバルモリア総監(下の写真左)がマニラ全体の治安は改善しつつあると発表した。刑事事件は今年6月以前は週700件以上発生していたのが現在は660件まで減少し、その内殺人事件は週38件から26件まで減っている、強盗事件も数字は具体的に列挙していないが減少傾向にあるというのが発表内容であった。

犯罪発生数の比較を昨年ではなく6月以前以後に分けたのは、今年6月に入ってから6人いる地域総監(局長)の内5人、38人いる警察署長中14人を更迭する大規模な整風運動を実施したからで、今回の発表は言うまでもなく首のすげ替えを正当化するのが目的だったようだ。なおバルモリア総監と一緒に整風運動の陣頭指揮をとったのが現在豪邸疑惑で世間を賑わせているプリスマ国家警察長官(写真右)である。

ちなみに二人の上役にあたるロハス内務大臣(写真中)も首都マニラの治安改善について公式に賞賛するなど、この件について治安部門のお偉方がやたらと登場してくるが、この統計には重大なミスがあるのに皆さんはもうお気づきだろう。猛暑でみんなイライラしている6月以前と、大雨で家に引きこもっている7月以降を比較すること自体無意味なのだ。もしも比較するなら昨年の7〜9月の数字を出してくるべきなのである。

ではこの二人のお偉方はバカなのか?というと勿論そうではなくて、この発表をした真の意味が表向きのそれとは異なるという事なのだ。つまりロハス内相とバルモリア首都警察総監がこんな意味不明な統計比較にしゃしゃり出てきたのは、盟友のプリスマ長官が現在政治的に危ないので助けよう!というタイミング上の理由とともに、整風運動はまだ継続する!という旧世代の警官達への宣戦布告なのでである。





フィリピン在住の方ならよくご存知だろうが、一応こちらの事情を全く知らない方のために一言説明すると、フィリピンでは警官に賄賂を払って犯罪をもみ消すのはごく日常的なことだし、警官自身が犯罪に関与する、もしくは報酬を受け取って誰かを殺す、さらには犯罪を主導するのは良くあることなのだ。身近なところで言うと、マニラ都市部で不良警官が外国人を誘拐するなど毎日のように発生しているのである。

筆者の女房の従兄弟たちにも何人か警察官がいて、当然表向きの給料よりも裏金メインで生計を立てているのだけれども、今年に入ってから一番上からのお達しで内部監査が厳しくなり、今までの様に重大事件を見逃す代わりにランドクルーザーを貰ったりする様な事は難しくなってしまったらしい。それで汚職警官(特に中年以上の幹部)の中にはトップに対して怨嗟の声が広まっていたというのである。

なお筆者の従兄弟は全員ぺーぺーの警官なので噂話は断片的にしか入って来ないが、プリスマ長官やバルモリア総監も決して清廉の士と言える様な人物では無く、背後には今までとは別の政治グループが控えている様である。なのでこの整風運動も汚職追放という表向きの看板とは別に、警察利権や違法ビジネスを巡る政治グループ同士の争いと言う性格があるようだ。

なお警察内部に残る旧勢力もただ手をこまねいているわけでは無く、整風運動を仕切る幹部達に大打撃を与えるような次のスキャンダルや事件を用意しているのでは…?と従兄弟は面白そうに言っていた。まあ俺が旧勢力の警官なら当然やるよな…、長官の面子を思い切り潰し無能感に打ちひしがれるような事件、例えばグリコ森永事件とか上院議員の誘拐殺人とか…。いやもしかするとフィリピンでローマ法王暗殺とか…。うーん…やっぱ筆者は発想が陳腐なようだ。






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