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超能力家政婦ラセル

2014/10/06 00:06:14 | 人間万華鏡 | コメント:2件

フィリピンに来て一番憂鬱な事は何か?と聞かれると、筆者はそれは大雨だと答えている。フィリピンに住むと言うことは不味い食事やダメな公共サービス、治安の悪さや灼熱地獄の乾季をひたすら耐えることであり、時々これは人生修行の一種ではないかと思えてくるが、中でも7月から11月の雨季は修行と言うより苦行そのものといって良いだろう。

筆者の住んでいる家は洪水で悪名高いマリキナ川からは数キロほど離れているが、ちょっとした雨でも水が溢れてしまうほど排水設備が悪いので、昨年フィリピンに移住してから既に5回も床上浸水してしまった。昨年最初に浸水を経験した時など、このまま水かさが増したら家に閉じ込められて水死してしまうのではないか…と夫婦揃ってパニックになり、いざとなったら壁をブチ抜いて脱出しようと算段をしていたくらいだ。

ところが慌てて1階の品物を2階へ運び込もうとしている筆者ら夫婦を尻目に、1階の居間で悠長に歌番組を見ていたのが義妹と家政婦ラセルの二人。こいつらは今までさんざん床上浸水を経験しているので、この二人にとっては押し寄せる水など全然ヘッチャラで「ああ…また野良犬が庭に入って来たわ」程度しか感じてないのだ。慣れと言うのは恐ろしい物である。

特に家政婦ラセルの落ち着きぶりは感心するほどで、水がどんどん溢れてきても居間でグーグーイビキをかいて寝ているのだが、水かさがあと2センチ増したら家に入って来るぞ!という絶妙のタイミングになると突然ムクッと起き上がって、家電製品やソファなどを器用にテーブルの上にテキパキと積み重ねていくのである。その配置の仕方も絶妙で、水の引いた後で元に戻す作業のこともよく考えているのだ。


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それである時ラセルにアンタはどうしてこんなに手慣れてるんだ?と聞いてみたところ、「アタシは子供の頃から洪水はよく経験してるからね」と分かった様で分からない答えをする。しかしラセルの故郷はルソン島北部のアブラ州というとんでもない山奥の村で、標高2000メートルくらいの高地のはず…。そんなチベットみたいなところに洪水なんて発生するんだろうか…?。

しかし義妹の通訳によると、ラセルの村は山間部の中でも窪地になっていて、大雨になると山肌にぶち当たった雨水が周辺の沢や谷を伝って一気に流れ込み、毎年一回は村ごと水没してしまうのだと言う。水没…?、浸水じゃなくて水没か?と聞くと、ラセルは背伸びしながら右手を思い切り高くあげて説明していたから、どうも軽く2メートル以上の水かさになる様だ。まるでノアの箱舟の様な世界である。

そんな訳で筆者の家ではラセルを浸水対策本部長(終身制)に任命し、雨足が強くなると筆者らはラセルの指示の下でアリの様に作業をする様になった。そしてある時気がついたのはラセルが「今回は浸水しない」「今回は多分5センチ位だろう」と見事なくらい毎回ピタリと当てることである。どうもガキの頃から洪水慣れしていると言うよりも、地震を予測するナマズの様な超能力が備わっているようなのだ。

と言うことで、洪水地域にお住みの皆さんが家政婦を新たに雇う場合には、ルソン島北部の奥深い山岳地域出身者を選んでみては如何でしょうか?。大雨・台風の時には目を見張る活躍をすることは受け合います。おまけに性格従順で掃除洗濯は率先して働きます。ただし料理の腕の方はあんまりというか全く…、もう一人別の地方出身者を雇ったほうが賢明です。


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コメント

2014/10/06(月) 04:51:29 | URL | hanep #-
昨日おとといの雨はいかがでしたか?水没地域は正直うんざりしますよね。よくお住まいですね。。。停電でもうんざりするのに。。。

いつも自家発電を買うぞ!と決意するのですが、停電が終わると、まあいいかとなって先送りしてしまいます。

今年の雨季は是非情報交換したいですね。なんせ停電するとヒマなんで(笑)

Re: タイトルなし

2014/10/10(金) 00:10:49 | URL | 3カラット #-
先週の大雨は家政婦の予言通り浸水しなかったですよ。
家を買う際は標高200メートルくらいの丘の上に買うつもりです。
今住んでる家にうんざりしてきましたし。

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