映画「猿の惑星・新世紀」鑑賞記

2014/07/13 00:04:44 | 映画 | コメント:0件

先日またロビンソン・ギャラリアの試写会へ呼び出された。観客が足らないため映画館の主任以上はノルマで各10人集めねばならないのよ!、赤ん坊でもいいから10人で来てちょうだい!という事だった。それで近所に住む従姉妹ミレット夫妻とメイドのラセルとお隣のメイドまで連れて映画館へ向かうと、従姉妹アニーは「ああ良かった!これで役目が果たせたわ!」と大喜びで、早速筆者らにハガキ形式の招待券を手渡した。みるとそこにはチンパンジーの様な顔が大写しになっていて、DAWN OF THE PLANET OF THE APESと書かれている。お前っ!これは「猿の惑星」じゃねえかっ!

「猿の惑星」というのは筆者が幼稚園に入る前の頃に一世を風靡し、相次ぐ続編製作で 興行収入記録を塗り替えたハリウッド映画である。しかし「スターウォーズ」や「未知との遭遇」の様に何十年経っても人々の記憶に残る名作ではなく、筆者が大学で映画サークルにいた80年代でさえ誰もこの作品の名前をあげる人間はいなくなってしまった「どうしようもない」映画である。なのになんで今頃・・?と驚いたが、アニーの話では数年前にリメイク版が出て、今日これから観るのはその続編だという。あんな駄作をリメイク・・?ハリウッドって相当アイデアが枯渇してるんだな・・と思いながら劇場へと入って行った。


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さて2時間後に劇場から出て来た女房その他の連中は「ま・まあ思ったよりは良かったんじゃない」と無理に作り笑いしていたが、筆者の正直な感想は猿の鳴き声や毛の生えた動物が好きな人がいたら観たらどうですか・・程度である。どうせなら「猫の惑星」という映画を作った方がまだ客を呼べたんじゃないか・・、どおりで試写会に人が全然集まらなかった訳である。帰りの車の中で従姉妹ミレットが「ブラザー。昔の猿の惑星の映画ってどんな内容なの?」と聞いてきたので、宇宙飛行士が不時着した惑星は猿たちに支配されているが、実はここは未来の地球で人類は核戦争で滅びてしまっていたという話だよ・・と説明した。そしてこの原作は人種偏見の・・と言いかけたところで口を閉ざした。

筆者より年齢が上の方ならご存知の方も多いと思うが、この映画の原作者はフランス人で、第二次大戦中に日本軍が原作者が住んでいたフランス領インドシナ(ベトナム)に侵攻してきた時の白人達の心理体験をベースにして居るのだ。スターリンの恐怖政治に驚愕したジョージ・オーウェルが「1984」を書いた様に、このフランス人原作者は同じ人間として見なしてこなかった黄色人種の日本人が自分たち白人を支配する立場になったことに驚愕して「猿の惑星」を書いたのである。ちなみにこの原作者は猿の惑星とは別に「戦場にかける橋」の原作も書いているよ!と言えば、この人物が黄禍論の思想の持ち主であることが分かるだろう。


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さて今回試写会で観た「猿の惑星・新世紀」にも「見方によっては」随所に白人による有色人種観を暗示させるシーンが幾つかあって、水力発電所を再稼働させて電力を手に入れたい人間たちはアメと鞭をもって森を制圧した猿たちと停戦交渉するのだが、この人間が用意したアメは抗生物質(科学)とコミック(娯楽)、鞭はもちろん重火器(軍事力)なのである。しかし手違いが発生して人間と猿は戦争状態になってしまうが、最後の最後に人間により教育されたボス猿が猿軍団の権力を取りもどして人間との戦争を終結させる。ここでハッピーエンドとなるのだが、この猿たちとの関わりってアングロサクソンの対イスラム教徒観そのものじゃないか? アフガニスタンのカルザイやイラクのマリキがさしずめボス猿ってことね・・。

「だけど猿が人間に対して報復するなんて生意気よね!」と言うミレット。お前ねえ・・俺は別に動物愛護主義者じゃないけど、今から100年前にフィリピンにいたアメリカ人はフィリピン人のこともそんな風に見てたんだよ・・。この皮肉に気がつかんのか?と言おうと思ったが、つまんない映画を見て白けている彼らに追い打ちをかけたく無かったので止めた。それにしても・・久しぶりに何の価値の無い映画を見たなぁ・・。今年度ポンコツ映画1号認定である。


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