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リサイクルショップの怖い話

2014/06/01 00:04:13 | オカルト系 | コメント:1件

今から10年以上前に日本の田舎町で無聊を囲っていた時のことである。筆者の住むアパートの目の前には小さなリサイクルショップがあって、週末になると筆者はこの店を覗きに行っていた。まだ充分新しいテレビやオーディオが1万5千円とかとにかく安いからである。その店のアルバイトのねーちゃんの話だと、近くにある大学の学生たちが卒業時期に家財を一斉に売っぱらうので春先は値崩れを起こすのだそうだ。だけど春には新入生が来るから需要も増えるじゃないか?と聞くと、ねーちゃんは陽気な感じで「最近の学生さんはアンタらサラリーマンと違って新品しか買わないのよ!」と要らぬことを言った。

ある日会社の年配の同僚を誘ってこのリサイクルショップへ行くと、ちょうどアルバイトのねーちゃんが大振りのソファを手拭いで綺麗にしている処だった。オレンジ色の革張りの立派なソファで、美的センスが無い筆者でも一目で高級品だと分かる。「このソファは幾らなの?」と同僚が聞くと、ねーちゃんは不思議なことに同僚では無く筆者の方を見て「アンタが買うの?」と聞いてくる。いやいや・・違うよ、キミに聞いてるのはこの人だから買うのもこの人だよ!と同僚を指差すと、このねーちゃんは暫らく黙った後で「先約があるので売れないのよ」と言った。

その後も何度かリサイクルショップを訪問したが、おかしな事にこのオレンジ色のソファは床にドーンと置かれたままだった。まあ筆者はこのソファを買う気はなかったのでねーちゃんには何も聞かなかったのだが、一緒に店に行った同僚にソファが未だに店にあった事を言うと、この同僚はその日のうちに自分の奥さんを店に送り込み、このソファをなんと2万円で購入した。「息子が2階に自分の部屋を構えたんで、このソファをあげようと思ってね。あのオレンジ色が部屋の青い壁紙とマッチするんだよ」と同僚は思わぬメッケモノに喜んでいた。


ところが一月ほどしてから同僚が「あのソファは何かおかしいんだ」と言い出した。なんでもソファの上で眠ると嫌な夢を見るのだという。それも一度や二度ではなく 毎回必ず見るために息子が気味悪がって「お父さん!この椅子返してきて」と言い出したそうだ。せっかく自分が買ったものを返せとは!と息子に憤慨した同僚はしぶしぶ居間のソファと交換してやり、さっそく自分でもオレンジ色のソファで眠りについてみたところ、真っ暗な闇の向こうから何十人もの人の顔が自分に襲いかかってくる夢を見てすっかりうなされてしまい、急に息子の言い分を信じるようになった。

そして同僚の細君も昼間にうたた寝した際に、真っ暗な闇の中を後ろからウーウーという不気味な声に追いかけられて逃げる夢をみたため、このソファには変なものが憑いているに違いない!と家族全員が断定し、リサイクルショップに返品に行くことにしたというのだ。ついてはこの店の馴染みである筆者に同行しろ!と用件を切り出してきた。要するに払った2万円を全額回収したいから筆者に代わりに交渉してくれというのである。購入したのは奥さんなんだから俺はお門違いだろうが・・。

アルバイトのねーちゃんにソファを返品したいと切り出すと、このねーちゃんは何か考え事が有る様な表情をして暫らく沈黙した後「店主を呼んできます」とだけ言って2階の事務所に上って行った。そして待つことたったの1分。ハゲ頭の店主は階段を降りて来て筆者の前に来るや「分かりました。では2万円お返しします」と言って手に持っていた現金を差し出した。買ってから1ヶ月も経ってたし半値くらいに値切られるかなと思ってたのに実に呆気ない。それに不思議な事になぜ返品するのか理由を聞いてこないのだ・・。


側で様子を伺っていた同僚が我慢できずに「このソファはなんなの?どこで仕入れてきたんだ?」といささか感情的に喋り出したが、店主は「うちの店は全部東京の商社から仕入れてるんですよ。ハハハ。」とぎこちなく笑うだけで同僚の話に取り合わない。そして軽トラックに積んであったソファをアルバイトのねーちゃんと二人で店内に搬送すると、どうもご足労様でした、今後ともよろしくお願いします・・と言ってドアをバタンと閉めてしまった。

筆者はその後も定期的にリサイクルショップに行っていたのだが、このオレンジ色のソファはもうどこにも置いていなかった。それでアルバイトのねーちゃんにソファの行方を聞いたところ、いつもはガラッパチで陽気なのに急に深刻な表情となり「取引のある別の町のショップに転売した」と言って、無理やり話題を変えようとする。その時筆者はあのオレンジ色のソファが普通の品物で無いことが直感で分かった。殺人?自殺?という言葉が頭に浮かぶ。そう言えば今から2ヶ月前に近くの歯科大に通う学生がガス自殺したね。それとレンタルビデオ屋の店長が何者かに刺し殺された事件があったっけ・・と呟いたのだが、しかしねーちゃんは顔を強ばらせて黙っているだけだった。

数年後に香港で日本人から来た顧客と話していた時に呆気なく答えが出た。この人は中古品の宝飾品やスイス製の腕時計を扱っているバッタ屋の元締めなのだが、殺人や自殺現場に置いてある被害者の所有物の内、宝飾品など細々した品は遺族が形見として貰っておくケースが多いが、家電製品や家具はかさ張るため業者に処分を依頼するケースがほとんどだという。そしてこの業者たちは商売だから売れるものは当然転売するので、全国のリサイクルショップには曰く付きの品が堂々と並んでいると言うのだ。

ということは・・あのオレンジ色のソファも多分自殺案件・・というよりももっと踏み込んで、あのソファの上で誰かが息絶えたのではないか・・と筆者は今でも思っている。それ以来筆者は由来の分からない中古品を買うのは止めた。


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コメント

2014/06/02(月) 00:58:08 | URL | hanep #-
記事お題リクエスト!

フィリピンの良いところ、これは素晴らしいという美点をご紹介ください!

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