詐欺師に転落した女教師(3)

幸運な事に被害者の会の人達は女房が詐欺とは無関係で有る事を納得してくれたようで(警察官である従兄弟たちが奔走してくれた)、女房ではなくジュディーを詐欺で告訴した。被害総額は300万円くらいだったと思う。しかしジュディーはどっかにトンズラしたままだし、結局はジュディーの実母が代わりに賠償に応じることになりそうな気が・・。となると女房が100万円の借金を全額回収するのは難しくなってしまう・・。どうしたもんかと頭を悩ます女房に、ある日義父から電話がかかってきて「ジュディーの母親が町外れの農地を売りに出したぞ」と言ってきた。この金で借金を返すつもりらしいという。

で売値は・・と聞くと、売り急いでるから相場の2割安い160万円だという。手持ち現金資産ゼロで負債が女房の100万円と詐欺被害者の300万円、香港のメイド紹介所の損害賠償は踏み倒したに違い無いがジュディーのことだから他にも200万くらい騙していそうだ。一方固定資産はボロ屋と160万円の農地と・・。はい!債務超過確定!。なので一番確実な債権回収方法として、貸し付けた100万円と追加60万円の現金を渡して農地を買い取ることにした。今現在もこの農地は女房名義で残っているが、誰も農業をやらないので放ったらかしにしてある。毎年税金だけ払って馬鹿らしいが価値だけは上がっているようだ。

その後ジュディーは警察に捕まったが、どういう訳かしばらくして保釈され、再び詐欺に手を染めてはトンズラし、ほとぼりが冷めるとまた舞い戻って詐欺を働くといった繰り返しだったが、4年前の真冬に突然香港に現れ(どうやって出国したんだろう?)、信じられない事に女房に「今あんたの家の下にいるから1週間泊めてくれ」と電話で申し出てくる一幕があった。当然女房に門前払いされるが「寒いから家に入れてくれ」と言うジュディー。どうも自分が何で断られるのか理解出来ていないようである事を知り、この女ここまでいってしまったのか・・と唖然としてしまった。

さてフィリピンで再び詐欺を働き警察に訴えられてベトナムに逃げて来たジュディだが、真面目に努めているとは思えないからフィリピン人相手のインチキ人材センターや英会話のマルチ商法、もしくは旅行者相手の寸借詐欺でもやっているのでは無いだろうか。しかし一体どうしてあの真面目を絵に描いたような女教師がこんな短時間で一気に詐欺師に転落してしまったのか・・。その答えは彼女を最初に見た日に彼女の瞳の中に見えた「私は違うのよ」という小さな炎の中にあると思う。

おそらくジュディーは女教師からハウスメイドになった時に失われた他人を支配し尊敬を集める快感を、一瞬でも良いから取り戻したかったのだろう。そして詐欺が慢性化するにつれ、愚かな被害者を見下げて愚弄する優越感に浸りきってしまったに違いない。詐欺は快楽殺人と同じく終わりが無いとは正にこの事である。ジュディーの快楽への欲求はいつか破裂する日が来ることも知らず風船のように膨らんでいっていったのだ。

しかしジュディーよ。お前さんはもう一つ大きな間違いを犯していることに気がついてないらしい。お前が今いるベトナムの人間というのは、うちの女房なんか比べ物にならないくらいしたたかで残酷な民族なんだよ。今度捕まった時は、警官に怒鳴られて無理矢理サインさせられるくらいじゃ済まないぞ。切り刻まれてサイゴン河口でシャコの餌になる前に、改心して手相占い師にでも商売変えしたらどうだ。
(完)



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⑴⑵⑶とみんな読ませていただきました。
そんなに変身するメイドがいた、ということにワクワク感ありました。それにしても、ジュディーのママはいい人だなあ。

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