年一回のファミリー・リユニオン

年に1回の一族が大集合すると言うことで父祖伝来の地であるパンパンガ州サンタアナにやって来た。ファミリーの会合なんて毎月の様にやってるのになんでわざわざ遠出するんだ・・と思ったが、このリユニオンと言うのは祖父の兄妹の代まで遡って血族全員が集まる共産党の党大会のようなものであり、党中央委員会に相当する50〜70代の数十人の年寄り連中、つまり従兄弟達によって企画運営されているのだ。ちなみに女房の祖父は8人兄妹だそうで、各支族の老人世代とその子供(中年に入りつつある)とその子供(ガキンチョ)の合計数掛ける8という計算で頭数が拡がって行くため、想定参加人数200人、実際来た人数は筆者が数えたところ220人という大宴会になったのである。

朝7時に起きて料理の支度をし(料理をしない男連中も何故か叩き起こされた)、12時にサンタアナ郊外のリゾート(レストランと少数の客室、それにスイミングプールを合わせたもの)に移動し、他の7支族の到着を待つ。女房の属する支族で一番年かさのボウイ叔父の話だと、8支族が毎年持ち回りで幹事を務め、今年は筆者の属する支族が幹事役なんだそうだ。つまり今年はボウイ叔父が党書記長で、エスター叔母とエド叔父が書記ってことね。「去年お前さんとシエナは海外旅行中で参加できなかったからな・・今日は楽しみだろう」と言って何時もの様にいやらしくグフフと笑うボウイ叔父。いや・・全然楽しみじゃ無いんですけど。

案の定開始時間通りに来る人間は一人もいなかったが、その内に大型バンがだんだんと到着し始め、1時半ころには200席用意した全ての席が埋まってしまった。女房は過去25年間リユニオンに参加していないため、他の7支族の人たちの2割くらいしか覚えていないと言っていたが、女房に挨拶に来る叔父さん叔母さんの方は年食って長らく時間が止まっているから女房の顔を見るなり「シエナ・・シエナ」と寄ってくる。それで女房の挨拶に付き合わされたりして時間を潰していたのだ。なお一族の結束の誓いとか一族からの除名裁判なんてものはもちろん無いばかりか、この1年間で新しく増えた一員の紹介なんてのも無いのだ。なんだよ・・自己紹介のセリフ諳んじて来たのに・・。

さて宴会の方はゲームをやったりカラオケをやったりと色々なアトラクションがあって子供達は大喜びである。当然の様に中年以上のオヤジ連中は端っこの方でプンタドールを囲んで酒盛り開始となり、ご婦人方は会場中央部のあちこちに集まって四方山話に忙しい・・という予想通りの展開である。筆者がいたテーブルには8支族の長老たちが集まって党政治局のようになってしまったが、ここでの会話は一族の昔話や近況報告の他には「酒飲んでもいいバイアグラ知らないか?」といった至極人間的な会話に終始してくれたので気軽に過ごすことができた。また別のジジイは若い頃ミュージシャンとして世界中のクラブを渡り歩いただけあってロッド・スチュアート張りのド派手なステージ衣装を纏ってカラオケのマイクを独占してしまい、1時間以上歌待ち状態になってしまった孫世代からシュプレヒコールを浴びて強制的にマイクを何度も取り上げられる一幕があったりと、一見の外国人にも実に分かり易い展開になったのが微笑ましかった。

実は筆者と女房はこのリユニオンに出るのが億劫で、タイとベトナム旅行中に上手くバックレる理由は無いかとあれこれ思案していたのだが、本来書記を務めるべき母親(早死にした)の代理として書記補くらい務め無いと体面が・・と女房が言うので渋々本会に参加となったのだ。ところが実際に大勢の人数に囲まれた時間を過ごして見ると、意外にもこの単純明快な集まりを楽しんでしまい、よし!来年は俺がミック・ジャガーのコスチュームでステージを賑わせてやるぞ!と楽しみに思ってしまうようになってしまった。日本の様に少子化が進んで、一族が会うのは誰かの葬式の時だけという暗さが無いのが良かったね。


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