デブセン常務の悲劇(2)

それから2年後、K先輩と筆者は当時設立されたばかりの香港支店のある部に配属となり、昼よりも夜の顧客接待に忙しい毎日を過ごしていた。K先輩はナイトクラブでも身の振る舞いがスマートなためホステス達から随分モテモテであったが、どの女とも深い関係には至ることは無い。

店で一番のエニーという女は店がはねた後にK先輩を何度も引っ張り込もうとしたが、その度に巧くはぐらかされてしまう。「アタシの誘いを断わったのはアイツだけだ!」とK籠絡に執念を燃やすエニーは酔っ払って筆者に思いをぶちまけることも多々あったが、筆者はK先輩の特殊な嗜好は言えないのでただただ沈黙を守ることにした。

赴任から3年経過した香港返還直前のある日に、何時ものように尖東のナイトクラブで取引先と飲んでいると、別のクラブのオーナーである知り合いの日本人女性が筆者らのテーブルに割り込んできた。この人はタレントの森公美子に似たガラッパチのおばさんで、自分の店の客をこの店に連れ込んで気炎を上げていたがすっかり酔っ払ってしまい、酔い覚ましに個室を出たら筆者を発見したという具合である。

「おい!○○(筆者のこと)!おまえ最近ウチの店に来ないと思ったらココにいやがったのか!」とわめきながら相撲取りのような体を筆者にギューギュー押し付けてくる。そして反対側のソファに陣取るK先輩に向かって「あんた!初めて見る顔だな!アタシはなあ!」と自己紹介した後、K先輩とエニーの間に無理矢理ズルリと割り込むや(ズズズズズーという感じでエニーが押し出された)、「おい!アタシにもコルドンブルーだ!」と厚かましく酒を要求する森公美子。

エライのが来ちまったな・・と思ったが、事態は意外な方向に展開し始めた。

森公美子がK先輩の肩に手を回しながら「おーし!乾杯すんぞ!」などと新小岩のぼったくりバーのマダムのような調子で飲み始めたのだが、K先輩の調子が明らかにおかしい。なんかソワソワしているし汗のかき方が尋常では無い。そのウチに森公美子は巨体をK先輩に密着させ「あんた!ほらほら!好きなんだろう!」と訳の分からない事を言い出すが、K先輩は何かが込み上げて来るような表情を浮かべたまま、目を閉じてウンウンと頷き始めた。

「やっぱりそうか!」と淫靡に笑う森公美子の手がK先輩の秘部へと伸びていき、ズボンの上からギュウという感じで握り始めた。そしてその時テーブルにいた全員が見たものは、ズボンの上からでもハッキリと分かる巨大なテントだった。

「ああっ!K先輩が勃○してる!」と思わず叫んでしまう同僚。そしてあまりの衝撃に茫然とするエニーらホステス達。しかし恥もタガが外れてしまったK先輩は森公美子にゴロニャンという感じで絡みつき、やがて二人は何の挨拶も無く店外へと消えて行った。

後にはヒステリックにわめくエニーと唖然として声も出ない男達が残された。



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