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ひと区切りが出来ない人たち

2018/08/19 13:09:25 | フィリピン雑学帳 | コメント:0件

筆者が住んでいるアパートのマネジメントオフィスから先日「水道が濁り始めたので飲食に使うのは止めてください」という通達が来た。ここ最近の大雨によりルソン島各地では洪水が発生しニュースでは膝から下まで泥水に浸かった人々の映像が流れているからこういう通達が来るのは仕方がないが、しかし筆者は解せぬ思いでいたのだ。

なぜなら1か月半前にも同じ「水道水を飲食に使うな」という通達が出ているからである。濁りとは要はバクテリアだらけですよ!と言う意味だからいまだに野菜や皿を洗う際も最後は蒸留水を使っているわけで、ただ1ガロン16ペソ(35円)の微々たる額とはいえ重いポリタンクを毎日エッチラオッチラ運ぶのが面倒だから「早く水道水が正常化してくれないかな・・」と願っていたのである。

ところが今回2回目の通達が来たわけだが、ふつうだとその間に水道水の濁りは納まりました!と解除通達が出るか、あるいは1回目の通達に「1週間だけは・・」など期限付きなはずである。で、こりゃひょっとして・・と思ってマネジメントオフィスに聞いてみたところ「実は1回目の水濁りは1週間程度で収まっていたのです」と白状しやがったのだ。

で、こう聞くと何事も頭が回る人たちは「そりゃ16ペソの蒸留水を売るための情報操作だな」と考えるだろうが、しかし事実はそんな高等なモノでなく単に「そうしなかった」だけ、それも「上から下への指示段階の途中で漏れた」とか「担当者が忘れていた」なんて日本でもありそうな話ではなく、正確には「そうする必要性を感じられない」からなのだ。





フィリピン人と付き合った方なら「あの話はどうなったのか?」という消える魔球ならぬ消える課題事項が非常に多いことをご存じだろう。筆者もルーシー叔母の「勝手がわからぬからバンコクでは同じホテルに泊まってちょうだい!」という要望に応えて月末のタイ旅行ではその日程だけホテル予約を入れてないのだが、一体ルーシー叔母がどのホテルに泊まるのか?については2週間たった今も音沙汰なしのままである。

で、筆者がこのフィリピン人の「おかしさ」に気が付いたのは営業マンとしてセブ島にあるアメリカ資本の工場とやり取りをしていた時で、彼らのいい加減さにはさんざん苦労させられたが、ある時に「うちの工場でボヤが出たので出荷を一時見合わせてください」と指示が来たきり放ったらかしになった事があった。

向こうの指示通り仕掛品も全部停めて倉庫に保管しておいたのだが、これが1週間たっても2週間たとうとも何の連絡も来ない・・。それに「おたくの火災はそんなに深刻なのか?」と聞いても何だか要領を得ない回答が来るだけだったのだが、1か月が経過したころになって突然このセブ工場のアメリカ本社から「お前の会社のせいで重大な機会損失を被った!」と抗議が来たのだ。

なんとセブ工場はとっくの昔に再開可能になっているが、しかしお前の会社から買ってる部品が3週間も出荷遅延したせいで大手量販店から重大なペナルティーを課されつつあるのだ!どうしてくれるんだ!と凄い口調で喚きたてたのだが、しかしこっちはセブ工場担当者の「火事だから出荷一時見合わせしろ」の指示に従っただけである由を説明するなり受話器の向こうのアメリカ人はハァ~・・と深いため息をついて電話を切りやがった。





そこから先は色んなフィリピン人マネージャーたちがメールのやり取りに参加しては各自が勝手な言い訳を繰り返し、ただし全員が全員とも「工場が1か月も止まる訳ないのだから日本人の○○はそれくらい察して、当方の指示がなくともセブ向けに出荷再開すべきである!」と言い張るのだが、当然ながらアメリカ本社のお偉いさんたちだってこんな出鱈目な言い分を受け入れるはずも無く、最後はアメリカ本社が筆者に直々に陳謝する形になったのである。

で、こう聞くとこの会社の指揮系統にこそ問題があるのだ!と日本人は考えがちだが、このアメリカ本社はかなりキッチリした会社であり当然セブ工場だってマニュアル化していて社内教育だってやっているのだ。だから前述のハァ~というため息は組織の欠陥では無くて、フィリピン人はマニュアル通りに仕事をする事が出来ない、いやそれ以前に工場再開したから資材調達を再開しよう!と思いつけない底なし沼のような低能力さに向けられたものだったのである。

フィリピン人には物事に一つの区切りをつけるという発想が無いのだ。だから前述の「水道が濁ったから・・」という指示はそれきりになってしまうし、カネや借りたらちゃんと返そう!とか、旅から帰ってきたら借りたカバンを返しに行こう!というような当たり前の帰結を思い憑くことさえ出来ない、何かをしたらそれっきりな思考回路の持ち主なのだ。

で、それに文句をつけたらどうなるのか?ソーリー・サー!とマネジメントオフィスのねーちゃんは一応は謝ってはいるが、彼女の言う「上に伝えておきます」は絶対にやることはないし、ただただその場を上手くやり過ごせれば良いというフィリピン人の根本原理に従って「これでおしまい」という帰結に向かうだけなのである。まあこういう生き方の方が気楽なんだろうけどね。






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