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いんちきドキュメンタリーの季節

2018/08/01 12:14:17 | ニュース | コメント:1件

2001年かその翌年あたりに日本の田舎町でNHKを見ているとボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争で戦った青年の回顧録の番組が放送されていた。それは海外(確かイギリス)のテレビ局が制作したドキュメンタリー番組で、NHKはそれを日本語に翻訳しているだけなのだが、これがなんとも見ごたえがあったのだ。

その青年はセルビア人か或いはイスラム系だったのかは忘れてしまったが、彼は紛争時に民兵組織に徴兵され、そこで我々は神の兵士だから敵を徹底的に殺戮するのは正しいのだ!と言う教育にすっかり感化されて殺人マシーンと化し、インタビュアーに向かって饒舌に語る武勇伝というのが、これがまあ実に血なまぐさいのである。

紛争終結後に故郷に戻ってた青年は普通の生活を取り戻そうとしたものの、しかし戦争の狂気が彼の精神をすっかり蝕んでしまっており、その奇矯な言動から家族や地域に馴染めずに疎外された彼のエピソードが延々と映し出されるのだが、これを見た筆者は胸が重くなってしまったのだ。

筆者が高校生の頃にもベトナム帰還兵の兵士を扱ったドキュメンタリー難組があって、その中で「ボクを朝起こす場合は決して触らずに遠くから声をかけてくれ」と何度も母親に言ったのにも関わらず、それを失念した母親を誤って絞殺しかけてしまい、里離れた場所で孤独な日々を送る帰還兵の告白に心を打たれたのだが、それと同じ心の悲しみをこのボスニアの青年の中に見出したのだ。





当時は中東情勢がきな臭くなっていた時期であり、筆者はその時は右の思想がかなり強まってはいたもののワールド・トレードセンターに突っ込んだイスラム原理主義者とサダム・フセインら民族主義者は元来が水と油であって、ブッシュは軍事産業に騙されて重大な間違いをしている!と怒っていたから、この左系ドキュメンタリーには結構共鳴出来たのである。

ところがそれから数年後、イギリス人のハミッシュとカナダ人のジョーと香港のレストランで会食している時に話がボスニア紛争になったので「そう言えばこんな番組を見てさ・・」と神の兵士のストーリーを説明したところ、ハミッシュが「オレもその番組を見たけど、オマエさんが言ってるストーリーは間違ってるぜ」と言い出したのだ。

同席していたジョーもその番組を見ていて、もちろん彼らはNHKの日本語翻訳版ではなくBBC海外放送だか香港の英語放送でオリジナル版を観たのだろうけど、この二人ははっきりと「その神の兵士を自称する青年は戦争なんかに行ってないし、人を殺した事さえないはずだぞ・・」と言ったのである。

これはどういうことなのか・・?。実は上のストーリー説明ではわざと書かなかったが、この番組は最後に「我々取材班はこの青年が所属した民兵組織を訪れたが、誰も彼の事を覚えてはいませんでした」という結末で終わるのだが、このNHKの翻訳のせいでNHKはオリジナル版とは180度違う印象を日本人視聴者に与えているのである。





NHK版を見た人間は「同僚戦士たちはみな死んだのだ」とか「こんな残酷な行為は記憶に値する価値がないほどありふれたケースだったのだ」、あるいは「みな精神がおかしくなって記憶を喪失しているのだ」という印象を持ってしまうのだが、オリジナル版は「すべてはこの男の妄想です」とはっきり結論付けていたのである。

つまりこの番組のテーマは「戦争によって頭がおかしくなってしまったボスニアのとある村の青年の物語」、あるいはハミッシュが言う「みんな民兵組織に入って戦ってる時期にお呼びさえかからなかった、元々おかしな野郎の奇妙な独白」であって、要するに戦争の狂気ではなくコイツの狂気を炙り出すドキュメンタリーだったのである。

この種明かしをされた時の筆者の恥ずかしさといったら・・。日本人特有のお涙ちょうだい精神に付け込んでありもしない反戦を訴えるNHKの卑劣さに頭にきたが、しかし「誰も彼の事を覚えていなかった」という一説は、この青年の兵士として実在性としてはどっちともとれる翻訳だから・・これって巧妙だわな・・。

さて今日から8月に入ったので日本国内にはこういった反戦的な番組が増えてくるだろうが、賢明な皆さまはどうかこういう曖昧な表現に気を付けてちゃんと本質を見抜いていただきたい。なおNHKにせよ朝日にせよ彼らは徹底した平和主義者などでは無くて、スポンサーである好戦的な反日国家の指示に従っているだけな事を(とっくにご存じとは思いますが)老婆心ながら付け加えておきます。






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コメント

2018/08/01(水) 18:15:30 | URL | 名無しさん #-
ネットをする世代は特定アジアと同居している犬HKの放送なんてチラシの裏の落書きか便所の落書きぐらいにしか思っていませんが、ネットをしない世代はやっかいです。
我が家はテレビはありませんが、集金のヤツ等の顔を定期的に見なくてはならないのがうっとうしい。

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