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怪しい生霊

2018/07/18 12:20:40 | オカルト系 | コメント:0件

ふだん怖い話を聞きながら眠りに落ちるオカルトマニアの筆者だが、どうしても腑に落ちないタイプの霊がある。生霊である。これ知らない人はいないだろうけど、生霊とは死んだ人間じゃなくて生きてる人間の中に生じた強い憎しみであり、これが本人の意志と関係なく体から飛び出して憎い相手に取り憑き、災いをもたらすというのだ。

よく心霊番組なんかでも霊能者が「生霊が一番ヤバい」「死んでる人の霊よりも生きてる方が念が強いからね」なんて訳知り顔で話しはじめ、そしてえらい時間と労力を使って中年女性に取り憑いた生霊を取り払うのだが、たいてい番組では旦那が不倫をしており、生霊はその愛人のものだった・・というオチなである。

しかし小学生の頃から怪奇番組を見続け、その手の本を数多く目を通してきた筆者の記憶だと中岡俊哉や新倉イワオらが大活躍していた70年代に生霊なんて単語はついぞ聞いたことは無いし、80年代の「あなたの知らない世界」や稲川淳二の話にも出てきてない、つまり生霊ってのはかなり後から出てきた霊なのだ。

その頃に聞いたのは生きてる人間が災いをもたらすのはあくまで「呪い」であり、これは藁人形とか呪術といった「当事者の自発的な行動」が伴うものであり、本人が全く意識してないのに邪念が飛び出す生霊とは一線を画しているから、筆者は大昔から存在する呪いは信じるけど生霊は存在しないと思っているのだ。

だって生きてる人間の邪気がそれだけ強いのなら多くの中小企業を貸しはがして倒産に追い込んだ銀行員なんか各支店で毎年一人は変死してるだろうし、昨年だか一昨年に国民的アイドルグループが理不尽な解散に追い込まれて芸能界に激震が走ったけど、その元凶になった事務所のオババと娘は今も元気に独裁者として振舞っているというのは変じゃないだろうか?





それに日本の怪談には生霊の話は出てこないし、古典文学にもあることは有るけれど、やはり圧倒的に多いのは一旦死んでから怨霊になったケースであり、現に保元の乱で京都を追放され、讃岐の地で憤死した後に日本随一の大怨霊となった崇徳天皇だって、生前呪い言葉を吐き続けている時期の日本は平穏無事だったのだ(祟ったのは死後である)。

ただ父親が死ぬ寸前に枕元に立ったとか、南方戦線にいるはずの夫が畳に座って微笑んでいるのを目撃した翌週に戦死の知らせが届いた・・なんて話は数多く残っていて、だから筆者も夢枕現象は信じるのだけれど、呪いの儀式もせずに自然に体から霊体が出てきて憎い相手を懲らしめる・・というストーリーは有り得ないと思っているのである。

しかし筆者はオカルトマニアだから、では生霊はどうして登場したのか?と考えてみたところ、先日の日記で書いた水子霊と同じ構図、これ伝統的な価値観が崩れて人々が霊的な存在を信じなくなり、これまでの収入が見込めなくなった各地の拝み屋たちが編み出した新商品である!という構図が頭に浮かんだのだ。

一昔前まで「誰かを呪い殺したい!」と思えば拝み屋たちがそれを請け負ってくれたし、またオレは呪われているのではないか?と思った人間も拝み屋に行って除霊してもらったものだが(昔は客が多いのでわりと低料金で済んだ)、昨今は「そんなのは迷信だよ」と言う風潮になってしまったからその手の商売は成り立たなくなってしまったのだ。

で、たまに訪れるカモを見つけては高額の除霊料金を毟り取る方向に衣替えしたわけだが、前述のように昨今は呪いの儀式なんて廃れているから、ここでカモに向かって「あなたの名を書いた藁人形に五寸釘が撃ち込まれていますよ」と言おうものなら、相手は「いくら何でもそこまで踏み出す奴はいないだろう」と疑うようになってしまった。





これだと商売にならないのである。そこで拝み屋たちは頭をひねって新しい霊、迷信の香りが強い呪いの儀式をしてないのに悪意を持った人間の体から勝手に出てきてしまう「生霊」という存在を捻くり出したのだ・・と筆者は思ったのだが、ふと冷静に考えてみると・・生霊ってのは実に便利な存在なのだ。

死んでしまった人の霊(死霊)の場合は一度除霊すれば再び襲ってくることは無いし、拝み屋だって「同じ地縛霊がまた息を吹き返してます!」なんて言おうものなら顧客から「じゃあ前回払った金返せ!」と文句を言われてしまうが、生霊の場合だと「あの女性のご主人への思いがどうしても絶ち切れないようで・・」と悪意を持った相手が生きている限り何度でも再生利用できるのである。

それに浮気性の旦那とか商売の競争相手に遺産相続のトラブルから騒音に敏感すぎる階下の住人など現代人は悪意を持った敵が周辺に数人はいるのが普通だから、「あんたの家に地縛霊がいますよ!」と言えば大抵の人は「デタラメ言うな!」と反論されるが、生霊の場合だと「そう言えばウチをジッと見ていた女がいたけど、もしかしてウチの旦那が・・」と思いこんでくれる人もいるのである。

つまり滅多に無い事故物件に住み着いた地縛霊の除霊なんかよりも生霊は「市場規模が大きい」という拝み屋にとって理想的な商品なのだ。だから彼らにとっては色んなメディアで生霊の名前がもっとプロモートされ、オレのパソコンがしょっちゅうフリーズするのは生霊のせいだ!と誰もが思う時代が来て欲しい!と日々拝んでいるに違いない。

そこでテレビに出ている霊能者やアマチュア怪談師の中で誰が生霊について良く言及しているのか?を思い起こしてみたら、とある怪談サークルを霊感商法の釣り堀にしたあの詐欺女と、新進気鋭の芸人くずれの・・。うん、全員もれなく相当如何わしい人たちでございした。よって生霊という単語が出てきたらすぐさまその場から退避してください。


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