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盗聴器の陰に裏切者あり

2018/03/24 13:31:07 | 昔話 | コメント:0件

日本のワイドショーで盗聴ハンターの特集をやっていた。この道のプロが町中を車で流していると突然マイクに雑音が入り、そしてその音源を辿っていくとあるアパートなり事務所があって、テナントの了解を経て部屋を探すやたちまち隠しマイクを発見し、そして「そういえば商売で奇妙な負け方があったが、あれはこの盗聴マイクが俺たちの機密を拾っていたからなんだ・・」という判りやすいオチつきであった。

単身赴任中の旦那の浮気を疑った妻が密かにマイクをしかけ、そして近くに借りたアジトでじっとヘッドホンに耳を澄ませているとやがて男女の営みの音が漏れ聞こえてくる・・。こういうのは確かにあるだろうが、じゃあ競合企業に仕掛けたマイクが次回の大きな契約でいくらを提示してくるのか拾えるものなのか?と言うとこれは甚だ疑問である。

考えてみれば簡単だが、広いオフィスなり会議室に高性能の盗聴器を幾つも仕掛けたって拾える音源なんての「ミヨシ精機から入金が来ません」から「キミは経費使いすぎだね」とか「直江部長と総務のナオミって深い仲なんだってよ~」なんて会話ばかりである。

そしてここから一つ一つ必要な情報を選別するには膨大な人件費がかかるし、それとどこに何をいくらで売るのか?なんて機密情報は大抵の場合はお偉いさんの頭の中に属しているからマイクなんかじゃ拾えないのだ。だから夜間に忍び込むとかシステム侵入ならともかく盗聴器は企業スパイ活動では無用の長物なのだ。

にもかかわらず何故あんなに隠しマイクがオフィスに仕掛けられているのか?というと、それは目くらませのためなのである。どの会社も重大な機密漏れが発覚すれば盗聴ハンターを呼んで大掃除を始めてしまうが、そこでマイクが見つかれば頭の血の巡りが良くない人なら「ああ!これが原因だったのだ!」と思い込んでしまう。これが味噌なのだ。





ずいぶん前の日記で競合他社にいた同年配の香港駐在員マサト君から機密情報を買っていた事を書いたが、実はその時に筆者はとあるコンサルタントに相談に行き、その道のプロから安全弁をいくつか作っておくように指示されたのである。発覚すれば新聞に載るような重大な問題に発展するから、まず最初に向こうが疑うであろう落とし穴を見えるように掘っておくのだ。

中国のとあるところから社内システムへの不正アクセスがずっと続いていたとか、以前に会社を辞めた香港人と競合他社の誰それが親し気に呑んでるのを見た!とか、あるいは掃除婦に雇ったパートのおばちゃんが怪しい・・なんて本筋へと向かわないよう相手の猜疑心を分散させるのだが、そのコンサルタントが説明した安全弁リストの中に盗聴器の設置も入っていたのである。

盗聴器の設置は技術上の理由で実施はしなかったものの筆者はいくつか安全弁を用意をしてマサト君から機密情報を買い続けたのだが(興味があればココをクリックしてください)、しかしまあ・・まだ三十代半ばの若造ながらも人間と言うのは随分と自分勝手な都合で裏切るもんだな・・と何となく人生を達観した思いになってしまったものである。

大卒、それも名門大学卒だらけの香港駐在員界になぜか高卒ながら入ることが出来たマサト君。本当なら工場の管理係長止まりにもかかわらずスーツ組へ引き上げてくれた会社を平然と裏切るマサト君。自分の会社を裏切る事で歪んだ自己優越感に浸るマサト君。そのお陰で競合他社は何十億、何百億円もの見えない損失を被ったのだが、今でもこの歩く盗聴器を雇っているというのだから、とんだお笑い種だ。

で、ちょっと話がずれちゃったけど筆者が言いたいのは、盗聴器を仕掛けたのは本当の機密漏洩元、つまりあなたの会社なり団体にいる裏切者の存在を守るためです。ですからもしも社内で盗聴器を発見したらそこで思考停止をせずに、設置場所から一番遠い所にいる人間、あるいはその事務所にいないが機密情報に接する生きた盗聴器を見つけ出してください。






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