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善意の仮面をかぶった大いなる悪意

2018/02/19 12:06:02 | 事件と陰謀論 | コメント:1件

どの会社もそうだろうが営業部の人間は国内系と海外系、その海外系もアメリカや欧州などに分かれていて、普通は一生その島の中で会社生活を送るものだが、筆者が30歳を過ぎた頃に東京の営業本部の一部機能が香港に移管されてしまい、それまでずっとアジア系だった筆者はアメリカやヨーロッパを訪れるようになっていた。

ヨーロッパの最重要な顧客はドイツとイタリアに集中していたが、しかし筆者はなぜかフランス人レミとはウマが合い、ミュンヘンやミラノから飛行機や電車を乗り継いでレミの会社があるアルザス地方を訪ねに(遊びに)行ったのだが、しかし年を追うごとにフランスが酷い状態になっていくのにため息をついていたのだ。

物価の上昇と治安の悪化、そして失業である。EU統合前のフランスは他のヨーロッパ諸国に比べると意外に物価も給料も安く、しかしその一方で生活の質はかなり良かったからフランス人たちは案外と幸せに暮らせたのだが、しかし統一通貨ユーロが導入されるとモノの値段が倍になってしまったのである。

旅行者にとっては困りものだがフランス人の給料が同じペースで上がるのならまだ良い。しかし現実にはフランス企業は雇用をより賃金の安い東欧諸国へと移してしまい、特にフランスでも工業化が進んでいたアルザス地方でさえ失業者が目に見えて増えていったのだ。

物価が高いが職が無い・・。さらに追い打ちをかけたのが北アフリカや東ヨーロッパからやって来た移民たちで、筆者が飲み歩いていた市内の一角は突然スラムのようになってしまい、情緒を誘う教会の鐘の音よりもパトカーのサイレンが耳に親しんでしまうほど治安が悪くなっていったのだ。





で・・筆者と仲良しだったレミはEU統合がこういう事態をもたらすと予測していたのか?というと全然そんなことは無く、経済的な国境線が取り除かれる事で自分たちの商品がスペインやイタリアに売りやすくなる!東欧諸国もいずれ加盟するからヨーロッパは豊かになるのだ!と大歓迎していたのだから・・何とも皮肉である。

EU統合で勝ったのはアメリカ企業だったのである。皆さんよくご存じのとおりアメリカ企業は基本的にマス志向(大量生産大量販売)で、これまで細かく分かれていたヨーロッパ諸国に頑張って参入しても収穫はたかが知れているから敬遠していたのだが、それがEUという一つの巨大マーケットになったことから俄然やる気を出したのだ。

巨大な資本力と今まで磨いてきた競争ノウハウを持つアメリカ企業が百獣の王ライオンならば、ヨーロッパの顧客たちは年老いたネコみたいな存在である。それまで年に数十億円くらいあったレミの会社の売上は数年後には半分以下に減ってしまい、そしてリーマンショックの煽りを思いっきり受けて倒産してしまったのである。

これ日本人の情緒的美学からは反するけれども、ヨーロッパは小さな国に分かれていて、それぞれの国がエゴをむき出しにしていた時代の方が人々は幸せだった・・レミの廃業を知らせるメールを受けた時に筆者はそう確信したのだ。今考えれば当たり前だが保護主義という言葉は国民を保護する社会体制なのだから、十人中九人はこちらに寄り添う方が理にかなっているのである。

当たり前すぎる話だが国民を守ってくれるのは自分たちの国家だけであり、EUや国連あるいは地球なんて抽象的な概念は人々に対して何の責任も持っていない。グローバリズムは人類の英知と進歩、そして善意があるかのように装っているが、実は他国の資産を収奪し多くの移民スラムを押し付ける大いなる悪意である。






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コメント

2018/02/19(月) 13:54:45 | URL | 名無しさん #-
最後の4行を安倍総理に読んで貰いたい。

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