FC2ブログ

づけ、漬け、ヅケ

2018/01/07 11:29:04 | グルメ | コメント:0件

リサール州のド田舎に住むマアン(37歳で孫も二人いるシングルマザー、いやグランドマザー)が二十歳の娘を連れて突然やって来た。SMメガモールへと買い物に出て来たのだが、交通渋滞があまりに酷いため我が家で一時休止(あるいは一泊)する算段らしいが、あいにくと1週間も買い物に行かなかったせいで冷蔵庫の中身が乏しくて仕方がない。

それで何と女房は酒のツマミ用に作っておいたマグロのヅケをオカズとして出しやがったのだが、それを見た時に思わず舌打ちしてしまった。と言うのは以前我が家で手巻き寿司を作った際にマアンは漬物ばかり巻くだけで刺身には一切手を付けなかったからである。

コレはなんだ?と聞いて来るから、生マグロに熱湯をかけて霜降りにし、そこへ醤油と味醂というワインの一種とショウガを混ぜたものに一日漬け込んで・・・と説明したところ、マアンの娘はフォークでヅケを刺して中身が生であるのをジッと見ている。で、どうせ元に戻すのだろうなと思ったら・・パクリと食ったのだ。

もうすぐ吐き出すだろうと思って娘のバカ面を観ていたのだが、ひと噛みふた噛みさん噛したのち娘の口から「マサラップ!(美味しい)」と言う一言が飛び出た。そしてもう一切れふた切れと食い続けていくうちに母親のマアンも気が変わったのか恐る恐るヅケに手を出しはじめたのである。

それからまあ・・江戸っ子かい!ヅケ食いねえ!と声をかけたくなるほどパクパクパクパク!食い続けるマアン親子。だけどナマ魚は一切食わなかったマアンがなぜヅケなら・・と思ったので「気持ち悪くないのか?」と聞いてみたところ、ノーノー!だって刺身と違ってこれは手を加えているから良いのだ・・と変な事を言う。



キニラウ


これちょっと判りにくいが、確かにフィリピン人はキニラウという生マグロのマリネが一般料理として存在するからナマ魚が全くダメなわけでは無く、しかし日本風の刺身が気持ち悪いのは手を加えてないから、つまり生きてる魚を丸食いするのと同じような原始的な料理だから嫌なのだ・・という意味らしい。

「それとこの醤油が甘いのが良い!」と言うマアン。実はこれヅケに使った隠し味の味醂のことではなく、芋焼酎に合うからと筆者が作った酒と味醂を混ぜた醤油のことを指しているのだが、カドがあって刺々しいキッコーマンが苦手なマアンとっては九州風の醤油が旨く感じるというのである。

で、そこから先は当然ながらこのヅケと言う手法は他の材料でも使えるのか?と言う話になり、そこからキッコーマンならリサール州の奥地でも買えるけれど、この味醂というのは見た事ないわよねえ・・とマアンが言い始めたので、太っ腹な女房は戸棚にしまっておいたミツカン本みりんの小瓶を与えてしまったのである。

しかしリサール州の奥地にはまともなマグロなど来るはずも無いから「オマエは何の材料をヅケにするのか?」と聞いてみたところ、なんと・・豚肉や鶏肉だという。いやいや!それはダメだよ!寄生虫がいるから!と言ったのだが、大丈夫よ、リサール州の肉は安全だし、それに表面に熱湯をかければ・・などと変なことを言う。

いくらシングルマザーとは言え娘二人に孫二人を持つ37歳の女がこんなんでいいのかね・・と思ったが、マアンは手に持った味醂の小瓶をやけに頼もし気な目で見ているから、どうも殺菌消毒作用があると勘違いしているに違いない。まあそう思うなら試しにナマ豚のヅケを作ってみればよいが当たってもオレに文句を言いに来るなよな。






にほんブログ村 海外生活ブログ フィリピン情報へ
にほんブログ村
スポンサーサイト




コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://dadesigna.blog.fc2.com/tb.php/1426-0248ae83
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)