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作る人作らない人

2017/11/06 11:51:10 | 日記 | コメント:0件

長らく続いた人気番組「みなさんのおかげです」「めちゃイケ」とが来年3月に打ち切りが決定したらしい。筆者はずっと外国にいるので両番組は随分長いこと見たことが無いが、自分と同じ世代の芸人が画面から消えていくのは何だか寂しい気分になってくる。

さてこの件について松本人志が「視聴者の嗜好が多様化しテレビだけでは対応できなくなった」とか「ネットに負けている」「テレビへの規制が強すぎて何もできない」とコメントしていたが、それを見た筆者は「おいおい!もう一つ大事なことを言い忘れれるよ」と思ってしまった。

テレビマンの資質の問題である。テレビ局の上層部にいる人たち管理したり分析したり評論したりするのは得意だけれども、モノ作りとはかなり縁遠い人間ばかりになってしまった・・という事実を話すべきではないか!と思ったのだ。

いやいや、制作は下請けに任せておけば良いのであって、テレビ局員は現場に口を出すべきじゃないんだ!という意見もあるだろうが、じゃあ店主が経営数字ばかり見ているレストランと、新しい味のメンマを思いついてね!と調理場に張り付いてる店とでは確率論的にどちらが旨いのか?はちょっと考えれば判ることである。





筆者の後輩でNHKに入った男がいるが、配属された制作部門の同僚たちを見回すと錚々たる学歴の人間は沢山いるけれど、学生時代に映画を作っていたとか趣味でマンガを描いています!なんて人間は稀で、当然会議でも彼らからはアイデアがほとんど出て来ないのに失望してしまった・・と言っていたのを思い出した。

そもそも何かを作る能力が無い人・・。そういう人はテレビ番組の制作現場に来るべきでは無いのだ。そしてそれは何もテレビ局だけの話ではなく、もっとモノ作りをしている会社、例えば筆者が働いていた大手メーカー、それも販売力よりも商品開発力で知られた会社の商品開発部門にだって案外こういう輩は沢山いたのだ。

理工学部出身の筆者が最初に配属されたのは開発センターで、そこには○○設計4課とか△△開発2課という名の数多くの職場があり、東工大や東北大の工学部で修士課程を取得したような理系社員が働いていたのだが、入社して早々の時期に設計のエースだったA氏は我々新人に対して「お前プラモデル作るの好きだったか?」と聞いてきたのだ。

ええ、タミヤのオフロードバギーの!と話し始める男もいれば筆者のように「・・・」な人間もいる。それで一体何でこんな質問をするのか?と誰かが聞いたら、いやいや、この開発センターにいる開発屋の中でも数々の特許を考え出したり、革新的な新機構を発明したのは子供のころからモノを作るのが好きな人間ばかりだからだよ・・と言ったのである。





そう、学業が優秀だから偉大な設計屋になるのではなく、モノを考えるのが好きで好きで仕方がない奴だからこそ何かを生み出すのだ。そして映画が好きだ!と公言しながらも大学時代に所属した映画サークルでは8ミリフィルムで映画を製作するよりも、どちらかというと評論するグループ側にいた筆者は「オレはここではやっていけないな」と思ったのだ。

それで早々に見切りをつけて営業部へと転籍したのだが、たった2年しかいなかったけれども開発センターを良く見回せば確かに「作る人」と「それ以外の人」の2つの異なる人種でくっきり分かれていて、人事上の失敗から「それ以外の人」を責任者にしてしまった職場は何も生み出せない迷走状態に陥っていたのである。

有名だから、格好良いから、給料が良いから・・。テレビ局の試験会場には当然ながら「それ以外の人間」は数多く集まるし、彼ら特有の要領の良さを発揮して見事試験をパスしてしまったのだろう。そうした人間が次第に多数派になり責任ある立場になればテレビ局から作る力が失われ空洞化していくのは当然だ。ずっと前にテレビ局は弱体化の萌芽はとっくに出ていたのである。

松本人志は芸人よりも漫画家になるべき才能の持ち主なのだから、ふだん自分が接するテレビ局の社員たちの質が明らかに落ちていった事に憤慨しているはずである。まあテレビ番組でテレビ局員の事を悪く言うのは憚れるのだろうけど、「作る人」の代表者としてテレビの凋落の原因は「それ以外の人」にある事を言ってほしかったね。






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