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呪いの文字を与えられた一族

2017/09/28 12:46:45 | 古代史歴史 | コメント:0件

2日前の日記に「崇」という字は「たたる(祟)」や「終える」という隠し意味を持つ呪文であり、崇神、崇峻、崇徳、崇道、崇光天皇らは名に「崇」の字をつけることで怨霊化しないよう封じ込められた無念の天皇たちである!という事を書いたが、実は「崇」の他にもう一つ天皇を封じ込めている字がある。

「仁」である。昭和天皇の裕仁、現天皇の明仁、皇太子の徳仁らの生前名(生まれた段階でつけられる幼名)にある「仁(ひと)」である。今この日記を読まれた方は「仁は昔から皇族全員の生前名に使われているじゃないか!」「こいつバカじゃねーの!」とお思いになられただろうが、ここはまあ我慢して筆者の話にお付き合いいただきたい。

歴代天皇で最初に「仁」の字を生前名に与えられたのは西暦850年生まれの清和天皇(惟仁という)であり、その後は一つの例外を除くと皇位後継候補者には一貫して「仁」の字が与えられているのだが、しかし実は850年以前にも「仁」の字は死後名(○○天皇といった死後に与えられる贈り名)として6人の天皇に使われているのだ。

仁と言えば義・礼・智・信と並ぶ五徳の一つで、儒教の倫理規定上大変よろしい意味を持つ字である。だから垂仁、仁徳、仁賢、淳仁、光仁、仁明という850年以前の天皇たちはさぞかし偉大な天皇だったのだ!と思うだろうが、(古すぎて記録も信ぴょう性が無い最初の3人を除くと)実はそれとは全く逆の大変お気の毒な人生を歩まれた方たちなのである。





淳仁天皇は道教スキャンダルで有名な称徳天皇の院政時代に皇位についたが、やがて藤原仲麻呂の反乱に巻き込まれる形で廃帝・淡路島に追放されてしまったし、光仁天皇は即位時になんと62歳という高齢で、在任中に皇后と皇太子が大逆の罪を着せられて廃されてしまうほど弱々しい天皇であり、仁明天皇は生まれつき病弱で政治の方は摂政藤原義房に牛耳られていのである。

誰かの陰に潜む無力な存在、神輿に担がれてはいるが何もできないお飾りであり、摂関家として急速に力をつけていった藤原家によって浸食されていった木偶の棒なのだが、ここでちょっと注目して欲しいのは最後の仁明天皇が死亡して死後名を与えられた850年5月6日というタイミングである。

幼名に「仁」の文字は付けられた最初の天皇清和が誕生したのは同年の5月10日、たった4日後なのだ。これほとんど同じタイミングで死んだ人間と産まれてきた赤ん坊に「仁」の字を与えている事になる。時は平安時代で藤原氏が外戚の地位を利用して権力を奪取していた頃である。これがいったい何を意味するのか?は既にお分かりだろう。

赤ん坊の清和天皇に対し「お前もあいつらと同じように無力な存在になれ!」と願っていた人間が宮廷にいて、「仁」とはその願望を達成するための手段、呪文であり、その黒幕は既に書いた通り数々の敵対勢力を滅ぼし、荘園システムを悪用して国家資産をあらかた横取りしていった藤原氏である・・というのが筆者の推論だ。





さて先ほど「たった一つの例外を除いて天皇家の有力子息には「仁」の文字が使われ続けていると・・書いたが、この例外が何かというと14世紀の南朝の天皇である。初代の後醍醐天皇はもともと皇位継承の可能性が無い傍流の次男だから生前名に「仁」の字を貰えなかったのだが、しかしあれほど皇位の正当性にこだわった後醍醐なら子や孫たちは「仁」の字を与えたはずである。

ところが尊治(後醍醐天皇)に義良、寛成、熙成と南朝4人が全員が揃いもそろって「仁」を避けているのは(同時代の北朝の天皇6人の名には全員「仁」の字が入っている)、これも筆者の推測だけれど、「自分たちは弱々しい天皇にはならない!」という南朝の強い意志が現れているのではないか・・と思えてきたのだ。(ただしこの場合は藤原氏よりも武士からだと思う)。

しかし後年天皇の地位は北朝へと移り、以来ずっと「仁」の字を付けられた天皇が続いているわけだが、その後も政治的実権は室町幕府と織田・豊臣に徳川と500年間の長きにわたって武士に牛耳られ、明治時代の一時期だけ権力を取り返したものの現在は再び扉の向こうへ押し戻されてしまったのはご存じの通り・・。恐るべし「仁」の呪術である。

ただ儒教の本場中国と朝鮮には「仁」の名がつく皇帝は数人いるものの特にこれと言った不幸な出来事は無いから、この「仁」が効くのは日本だけなようである。もしかして果肉に包まれてしまう杏子の種(仁=さね)が隠し意味なのか、あるいは「ひと」という読みに隠し意味があるのか、それとも「じん」あるいは中国語読みの「イエン」聞きようによっては「レン」に隠された意味があるのか?。それは今もって判らない。






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