関西が熱かった季節

2017/03/08 12:57:06 | ニュース | コメント:0件

筆者が高校生から大学生の頃に全国の注目が関西に集まった時期があった。1984年のグリコ森永事件と1985年の豊田商事会長刺殺事件、1987年の赤報隊事件に1990年に露呈したイトマン事件などである。生粋の東京人である筆者は連日のように関西のニュースが新聞やテレビを賑わせているのを奇異の目で見ていたものだ。

関西弁の脅迫状に記者たちの目前で起こった流血の暗殺劇、不気味な暗殺部隊に住友グループの闇、そして全く機能しない大阪府警といったニュースを見るにつけ「関西ってすごいなぁ」と誰もが思ったに違いないが、この手の犯罪がこの時期に目白押しになった理由を提供したのは「突破者」の著者で自身キツネ目の男に間違えられて警察に取り調べをうけた宮崎学である。

日本の闇社会を抑え込んでいた児玉誉士夫が死んでしまい、そして同じ時期に関西最大の暴力団が分裂して内部抗争へと突き進んでしまったため地獄の釜の蓋が開いた、つまりこの時期は今まで押さえつけられてきた犯罪組織がやりたい放題になっていたのだ・・というのが宮崎学の主張である。

あるいは抗争によって巨額のカネが必要となり、抗争中の二つの暴力団とも道義や権力者との暗黙の合意とか四の五の言ってられない状態になっていた・・と言うべきかもしれない。そういうチャンスをうまく活用して街のゴロツキたちが禁じ手だった「事業」に手を出し、暴力団もカネさえ貰えればお墨付きを出していたと言った方が判りやすいだろうか。

当時の事件を描いた本によればグリコ森永事件の場合は切られた下請け企業、豊田商事はマルチ商法を流れ歩いた知能犯集団、そして赤報隊の場合は殺された朝日新聞記者が追っていた土地不正取得に関係する利権団体、イトマンは名古屋のワルが仕掛け人で、「事業」が順調に成長するやもっと大物たちに「事業売却」された・・という形をとっているそうである。





しかしこの4つの事件の買い手を探っていくと、事件師と暴力団、政治家以外にもう一つ顔を見せる連中がいるのだ。弱者利権団体である。ここは大雑把に分けると半島系と日本古来系の2つがあって、実際両方ともどの事件にも周辺部で名前が取りざたされているのだが、濃厚に関与しているのはやはりと言うべきか日本古来系であった。

諸々の事情から具体的な名称は書かないが、日本古来系には良く知られる旧社会党系と共産党系の2団体とは別に自民党系というのがあって、1980年代半ばまではこの3団体が政府の交渉団体として巨額の補助金の窓口となっていたのだが、その当時の自民党系団体は恐喝や詐欺といった経済事件で大変恐れられた存在でもあった。

例えば大学病院の病室で札束を数えている時に射殺された同団体の顧問は徹底的な調査とクレバーな頭脳を武器に、役所に訪れては暴れる壊す恫喝するを繰り返して金でも土地でもふんだくるので知られた男だったし、それ以外の幹部も大なり小なり似たような状態だったために、良識あるメンバーたちはついに新団体を作って脱退してしまったのだ。

それが起こったのはちょうどこの関西が熱い時期で、この時に分裂していたのは何も関西最大の暴力団だけじゃなかったのである。そして政府は交渉窓口として新団体の方を指定してしまい、不祥事だらけの旧団体は切り捨てられてしまったため、国の補助金だけで33年間に15兆円、仮に3団体で均等に割るとしたら各5兆円(年間1500億円)の財源を失う羽目になったのだ。

さんざん甘い汁を吸ってきた旧団体の幹部や傘下企業が今さら共産党や社会党系に鞍替えして雑巾がけから始める訳にもいかない・・。それで彼らは自分たちに残された恫喝力とアンタッチャブルパワーという資産をテコに「事業」へと手を染めていった。それが関西の熱い季節の原動力の一つであるように思えるのだ。





そんなのオマエの妄想だ!と言う人もいるだろうが、当時写真週刊誌「フォーカス」を毎号読んでいた人間ならば納得するはずである。そこには人権の名を借りた黒い事件簿や自民党竹下派との関係、褒め殺しの皇民党事件や街宣右翼の元締めである勝共連合との奇妙な連携などかなり事細かに書かれていたから、疑っておられる方は大宅壮一文庫にでも出向いてバックナンバーを読まれることをお勧めしたい。

古来日本系団体の不祥事と聞くととかく旧社会党系に目が行きがちだが、実は自民党系旧団体も同じくらい闇に手を染めていて、ただし人権の壁と政権与党の庇護と言う二重の壁に守られていたことから世間の目にはそれほど晒されてこなかったのである。そしてこの日本古来系の問題を再び調べてみたところ、やはり今でも闇は深いな・・と感じてしまうのだ。

とうのは日本古来の人権問題に対する対策事業は2002年に集結しているのにもかかわらず、共産党系を除く3団体は今でも存続しており、昨今は在日や障害者、ジェンダーフリーにアイヌなど別の問題を盛り込んで総合人権商社としての立ち位置へと移りつつあるが、でもやってることは今も昔も同じだからだ。

国の補助金は終結しても地方自治体によっては今でも続いている処があるし、現ナマではなく格安で土地を払い下げるとか、人権団体が文化や福祉、国際交流に教育といった別団体を立ち上げて、国や自治体から随分と上積みされた補助金を受け取れるからだ。で、昨日の日記に戻ってしまうけれども今回の森友学園問題はその一環じゃないか・・というオチになるわけね。

この森友学園の理事長のやった事は前述の大学病院で射殺された顧問に比べれば遥かに規模は小さいけれど、行政に食い込むやり口や右翼を装ってる点とかなんだか同じ雰囲気が漂ってくるし、それにマスコミもなんか及び腰なのである。だからどのTVコメンテーターも「大阪独自の事件」とかで寸止めしないでズバッと核心ついて欲しいよね。






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