40年前の類似事件

2017/02/27 07:04:37 | ニュース | コメント:0件

昨日と同じ東芝の話で申し訳ないが、今回の破たんに至るまでの構図を見ていると「これって安宅産業のケースと似てないか?」との思いが強くなっていった。筆者より十歳以上年上の方ならこの会社が破綻した時の騒ぎはよくご存じだろうし、ひょっとしてフィリピン移住組にも関係者がいるのではないか?と思う。

破綻当時10歳だった筆者がこの会社の事を知っている理由は、筆者が設計から営業部に移籍したばかりの頃に海外業務の手ほどきをしてくれたゴっちゃんと言う渾名の課長さんがいて、このゴっちゃんは大学卒業から筆者の会社に転職するまで会社人生の大半を安宅産業で過ごしてきた人だったからで、銀座の居酒屋で飲むたびにちょくちょく話を聞いていたのだ。

経営破たんした会社のくせに・・と言っては申し訳ないが、安宅産業というのは社員にとってはかなり居心地の良い会社だったらしく、ゴっちゃんは海外業務部の一員としてイキイキとしていたのだが、それが奈落の底へと一気に突き進んでいったのは万年下位商社の立ち位置から脱して三井物産や三菱商事と肩を並べたい!との野心を持ち始めた事だと言ったのだ。

「そこで登場したのが石油ビジネスだよ」とゴっちゃんが語り始めたのは、安宅アメリカ支社が連れてきたのは保険屋出身で何かと悪い噂の絶えないシャヒーンなる人物の事で、この男が立案したアメリカ東海岸ニューファウンドランドの石油精製所ビジネスに安宅産業はパートナーとして出資しただけでなく巨額の債務保証をしてしまったことが命取りになったのだそうだ。





当時読んだ「ある総合商社の挫折」という本には、この石油精製工場完成の直前に第四次中東戦争が勃発し石油価格が暴騰してしまったこと、精製所の設計不備で生産効率が悪かったことからまず最初に石油精製所が破産し、それにつられて安宅産業も破産へと追い込まれてしまった・・と書かれているが、筆者がゴっちゃんから予期聞かされたのはこれとはちょっと違う話だった。

当たり前だが石油価格の暴騰による影響を受けるのは何も安宅産業の石油精製所だけではないし、設計不備と言ってもバカじゃないんだから他の精製所の半分しか精製できないなんて訳はない。だからあれだけ短期間で一気に負債が膨らんだのはシャヒーンと安宅産業のアメリカ支社長が原油を高値で買って精製した後に安値で売る契約を結んでしまったからだ・・と言ったのである。

筆者は石油取引には詳しくないし、ゴっちゃんも扱っていたのは別の商品だからそれが具体的にどういった構図になっていたのかは判らないが、しかしちょうど安宅産業が破綻した頃にソ連や中東との資源外交を積極的に展開してきた田中角栄がロッキード事件で足元をすくわれたことは知ってるよな?とゴっちゃんは謎かけみたいな言い方をしたのである。

東芝が手を出したのは原子力発電ビジネスで、安宅産業は石油精製所と違いがあるけれど、どちらもアメリカ国内にあるエネルギー系企業である。30年前に流行った落合信彦の本には「石油メジャーは伏魔殿だから下手に手を出せば火傷する」と書いていあったが、確かに2つの破たん劇で得をするのは石油メジャーだ。





だけど今でも石油メジャーがそんなに力を持ってるの?と疑いたくもなるし、日本企業からカネを毟り取るために第四次中東戦争や東日本大震災を起こさせたなんて荒唐無稽も甚だしいから筆者はそこまで言わないけれど、しかしこの2つの破たん劇を見れば見るほどシナリオや配役は似通ってるような気がしてならないのである。

安宅産業も東芝もビジネスを急拡大せよ!というチャレンジ精神は持っていたものの案外と足元はおぼつかず、そこへ東芝はダニー・ロデリック、安宅産業の場合はシャヒーンという食わせものの外人が登場して巨額のカネをつぎ込んでしまうのだが、第四次中東戦争と東日本大震災という予想外の事態が発生し、そして愚かな契約で破滅してしまう。

小説「戦争の犬たち」にはアメリカ企業が天然資源確保のためアフリカの独裁者を殺害して政権を転覆させる下りが出て来るが、こういったダーティーな工作活動と言うのは案外と頻繁に行われているらしく、企業から依頼を受けて一切をコーディネートするのは日本の常識ではちょっと考えられないが大手弁護士事務所や政府高官や退役軍人が経営するコンサルティング会社なのだそうだ。

安宅も東芝も契約ではめられた・・。その事を考えると何となくこの罠の背後にはニューヨークやワシントンの弁護士事務所がいるのでは・・と思ってしまったのである。まあ筆者の考えすぎなのだろうけど、もしも安宅産業にいた方がこの日記を読んでいらっしゃったらコメントをいただけると幸いである。






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