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モンゴルから来たスコッチ・ウィスキー

2014/01/03 00:33:44 | 日記 | コメント:0件

親戚と真昼間から酒を飲んで上機嫌だった昨日の事である。買い置きのブランデーとウィスキーは全部飲んでしまったので、さて今から近所のSMまでひとっ走りしてくるか、それとも近所のサリサリで格安のラム酒でも買って我慢するかどうかと男たちで話していると、料理を運んできた女房が「お隣の旦那から貰ったシーバスリーガルがあるじゃないの?」と言った。
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クリスマスの日に隣の家に住む旦那が爺さんと婆さんを何処かに連れて行くと言うので我が家のイノーバを借りて行ったのだが、その際に隣家の旦那がお礼として持ってきたのが今話題にしているシーバス・リーガルなのである。しかし・・このシーバスリーガルはいつも見慣れた銀色のボックス(写真上)でなくて紫色のボックス(写真下)に入っていたのだ。さてこれは12年や18年物とは違う年代物なのかな?と思って箱をよく見ると、そこには12年と書かれていた。
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女房にこのシーバスはなんか変だぞ?というと、義妹が「あの家の旦那はモンゴルで働いてるからモンゴルが原産国のシーバスなんじゃないかしら?」と酒の素人らしく頓珍漢なことを言ったのだが、筆者の耳に引っかかったのはモンゴル・・という国名だった。「モンゴルだって?国名を間違えてないか?」と聞き直したが、女房と義妹は「モンゴリアよ!中国の隣の!旦那さんはウランバートルって街で働いてるのよ!」と耳の悪い老人に聞かせるかのように一音一音はっきりと言う。ウランバートル・・そんな所にまでフィリピン人は出稼ぎに行ってるのか・・そんな国で一体何の仕事してるんだろう?
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どうもこのウランバートルから来たシーバスは怪しいぞと判断し、箪笥の奥にしまわれて忘れ去られる運命にあったのだが、本日になって手持ちの酒が切れたため女房の手によって皆の座るテーブルに運ばれることになった。が・・紫色のボックスを見るや否やエド叔父さんが「この酒大丈夫か?」の第一声を上げた。この酒はモンゴルのウランバートルから来まして・・うんぬんの説明をすると、義父は「失明するかもしれない・・」と何だか終戦後のヤミ酒みたいなことを言う。そしてボックスからボトルを取り出すと・・なんとエンブレムがシールではなく直接ボトルに印刷されているのを見た年寄り連中は「この酒はやめた方がいいぞ」と騒ぎ出した。
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しょうがない・・ここじゃ俺がホストだからSMまでひとっ走りしてくるか・・と思って腰を上げかけたときに、一番若いジャネルが「このウィスキーは本物なんじゃないか?」と言いだした。こいつは大銀行に勤めるエリートでモノ知りなのだが、要するに偽物業者がわざわざ外見が全く違うモノを作るワケが無いというのである。その話を聞いた全員は酒が早く飲みたいこともあって「そう言われればそうだな・・」という具合に風向きが変わってきたのだが・・。だけど・・誰が最初に味見するんだよ?この謎のウィスキーを・・。
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ボトルの栓を開けグラスに水と同量のウィスキー注いだ。テーブルにいる全員が「酒はもう十分だ」とか「ちょっと酔いすぎたよ」等あれこれ理由をつけて味見役から逃げたので筆者がババを引いたのである。グラスを鼻に近づけて匂いをかぐと、予想したよりも強めのツンとした第一波が鼻の奥を突き抜けた後、スモーキーな香りが鼻腔いっぱいに広がってきた。あれ・・?これは・・まさか?。その後でウィスキーを口に含み舌の上で転がした後で呑み込んでみた。なんと!これは・・美味い!美味いじゃんか!。慌ててもう一口含んでみるとシーバス特有の辛みと苦み、そして奥深いコクが口の中に思いっきり広がる。そうだ!これは昔飲んだシーバスだ!まだ20代前半のときに通い詰めた銀座のキーラーゴや大手町のパレスホテルのバーで飲んだシーバスである。
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ご存知の通りヨーロッパの酒造メーカーは仕向地によって品質を変えていて、アジア向け、特に量販店向けには同じブランドの同じラベルでも最低品質の酒しか出回らないようにしているのである。ロンドンと香港で飲むコニャックがまるで別物のように味が違うのはこのためだ。普段フィリピンで筆者が買う1600ペソの1リットル入りシーバスなどは最低品質の代表的なものだが、驚いたことにモンゴルというド田舎国家から来たシーバスは「アジア向け」の基準ではなく、ヨーロッパ向けと同じ選良の樽から醸造されたウィスキーを使っているようなのだ。
     Travel Retail Version

さて筆者の驚く顔とグビグビとグラスの中身を美味そうに飲む姿を見て叔父たちが黙ってる訳もなく、まず義父がボトルを手に取ってグラスに注ぐと、義弟のアベット、エド叔父、エディ叔父、従弟のラフィとジェンがそれに続き、それぞれが自分たちのグラスになみなみとウィスキーを注いだ。ブランデーとウィスキーの区別がつかないエド叔父も、「う~ん・・このウィスキーは美味い!これは最高のニューイヤーギフトだよ」と殊勝なことを言っているが、その時は全くその通りだと思った。このウランバートルからの意外な贈り物に皆で笑いこけ乾杯を何度もかさねた後、さてもう1杯味わうかと思ってボトルを手にとると、そこにはもう一滴も残ってやしなかった。

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