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銀座 ギンザ GINZA

子供の頃から将来は海外で過ごしたい!と漠然と考えていた筆者ではあるが、高校の物理教師の「お前は理系に向いている」と言う要らぬアドバイスのせいで理工学部へと進学してしまい、その結果として卒業後は新幹線に乗ってウン時間の田舎にある某メーカーで設計技師になってしまったのだが、入社3年目にしてついに破綻をきたすことになった。

オレはCADと設計図面を相手に人生を終えるつもりは無い!そう炸裂した筆者は早速人事部に掛け合って海外へ出られる職場を模索したところ、それだった海外営業本部の○○部が人を募集しているんだが、ここだけ飛び地みたいに他の営業部と離れた場所にあるんだけどね・・と言われたので、自暴自棄になっていた筆者は一も二も無く了解したのである。

そしてやって来たのがなんと花の銀座なのだ。他の海外営業部門は新宿の高層ビルの一角にズラリとひしめいていたのだが、この銀座オフィスは筆者のいた会社がまだ吹けば飛ぶような小さな町工場時分に東京営業所として買い求めたもので、この○○部だけは設立以来ずっと銀座に居座っていたのである。

新潟県の田舎駅前の居酒屋うず潮で送別会を開いてもらった翌週月曜に銀座オフィスを訪れると、最初に配属された輸出業務課の課長から「今夜キミの歓迎会をやるから空けておくように」と言われて連れて行かれたのはなんとホテル西洋のイタリア料理店・・。筆者は全く知らなかったのだが同じ会社でありながら銀座オフィスにいるのは全くの別人種であった。





実はここには会社のオーナー一族のコネで入社した社員が集められている特別な部署で、当然彼らは慶応や青学、立教、学習院に白百合といった大学の出身者が圧倒的に多く、特に女性陣は全員が全員とも東京都内のそれなりの資産家の娘であり、同じ東京23区民とは言え隅っこ生まれの学校教員の倅である筆者とは明らかに文明圏が違う方たちだったのだ。

しかし東京でも港区から渋谷、目黒に世田谷へと抜ける地域にお住まいの方ならよくご存じの通り、こういったお上品な方たちは子供の頃から心と懐に余裕があるため他所から来たニューカマーでも自分たちと同程度の教養と常識を持っていると判断すれば案外と鷹揚に受け入れていくのである。

それは銀座という街も同じで、知らない人は高級ブランドと高級クラブがひしめく庶民とは縁遠い異次元空間というイメージを持つだろうが、給料袋を叩いて遊んでいるうちに気づいたのは銀座と言っても目の玉が飛び出るほど高い店はごくごく少数であり、しかも銀座で供される料理やサービスは新宿、渋谷に青山、赤坂に比べると格段に秀でていたことだ。

本当に美味いものも遊びも知っている大人たちの世界、ガキがシャットアウトされた30歳以上の遊び場。筆者はそんな銀座が大変気に入り、ブルックスブラザースのスーツなど着こんでは身分不相応な店など出かけたものだが、粋な銀座の大人たちはそんな無分別な筆者でも快く受け入れて随分と可愛がってもらったものだ。





さて何で筆者が本日こんな日記を書いたのかと言うと、銀座オフィスでは毎年11月下旬のボージョレーヌーヴォー解禁の日にワインパーティーを開いていたからで、今から四半世紀前の今日この日オフィスで一番下っ端の筆者は近所の三越や松屋の地下食品売り場に出向いてパテやチーズや小洒落たツマミ類を買い出しに行かされたのを思い出したのだ。

生憎と筆者はワインが嫌いなので部課長たちが持ち込んだグランクリュとかシャトー・ドゥなんとかと言われても美味くもなんとも無かったのだが、ワイングラス片手に教養溢れる冗談話に興じている先輩や同僚たちを見ていると「海外に行けなくともここなら引退するまで働いてもいいかな・・」などと思ったものだ。

しかし人事と言うのは思惑とは反対に動くもので、銀座で3年過ごしたある日に部長に呼ばれ「来月より香港支店勤務を命ず!」との辞令を戴き、結局その後足掛け16年も香港に勤務したために銀座に戻ることは叶わなくなってしまったのだが、しかし今でもサラリーマン人生を振り返るとあの銀座で過ごした日々を懐かしく思い出すのである。

希望したタイ駐在は叶わなかったものの会社人生の7割を香港で過ごしたのだから筆者の人生は満更でもなかったと思っているけれど、もしもタイムマシンが目の前に現れて今から四半世紀前へとタイムスリップし、目の前にくじ引きの箱を出されて「赤い玉なら海外に出る、青い玉なら銀座で人生を終える!さあ玉を引け!」と言われたら「どっちでもいいですよ・・」と答えるかもしれない。






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で、最終的にフィリピンに落ち着いたのかな?
これも運命の定め(笑)

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