ツイてる女

女房には十数人の従兄妹がいるが、その中で最も阿呆なのはメイとボーヤという二人の女である。年齢はともに30歳でしかも二人ともシングルマザーなのだが、メイはクズみたいな男とシャブにのめり込んでいるが頭の方は案外とよろしいのだけれども、ボーヤの方はこれはもう生まれつき頭のネジが緩いのである。

女房の記憶によれば幼少期のボーヤは一日中指を鼻の穴に突っ込んで鼻くそほじりばかりしており、こりゃアタマが足りないんだな・・と一族全員で不安げに見つめていたそうなのだが、なんとか小学校と中等学校を下から数えて5番以内の定位置で卒業し、その後どうも内務省役人で裏金を稼いでいた父親が金を積んだおかげで下の方の大学に紛れ込めたのである。

しかしいくら学業を修めようが生まれつき頭は空っぽな上に性格的にはかなり享楽的だったから、言い寄って来る男は誰彼かまわず受け入れてしまい(正確に言うと自分からもモーションをかけ)、結果として十代で一人、二十代でもう一人と子供を産み、つい昨年も出稼ぎ先のドバイでアフリカ人だかパキスタン人の子を妊娠するや「流石にこりゃ産めない」と言う事で仕事をなげうって堕胎のためにフィリピンに帰国したような女なのだ。

最初の子の父親は赤貧洗うが如しのウラナリ大学生で、二番目は既婚者のこれまたクズ男だったから養育費などただの1ペソも取れず、結果としてボーヤは本人曰く「自分の夢を諦めて」働きに出ねばならなくなってしまったのだが、しかしいくら大学でHRM(ホテル・レストラン経営学士)を取得したとはいえ愚鈍なボーヤにはマトモな仕事に来るわけない・・はずなのである。





ところがボーヤは何故だか仕事に関してだけはツイているのだ。まず最初の子供を産んだ後にボーヤは大学を一時休学して姉のアダがいるバンコクへと遊びに行ったのだが、そこで小遣い稼ぎにと姉のアダが働いていたコールセンターに1か月の短期バイトとして働き始めたのである。

ところがボーヤが働くや直ぐにこの会社が猫の手も借りたいほど忙しくなってしまったためにボーヤは会社から給料アップを条件に慰留され、それが1カ月どころか半年1年と続いていき、結局大学復学のタイムリミットが来てこれ以上タイ滞在は無理!となるまで2年ほどバンコクで働いていたのだ。

そしてフィリピン帰国後に新聞だか雑誌の求人欄を見て入ったのがオルティガスの旅行代理店で、ここでは当然ながら一番末端の書類整理係からスタートしたのだが、これが不思議なことに教育係だった先輩や上役たちが妊娠したり外国に移民したりと相次いでいなくなってしまったため、入社3年目にしてボーヤはオフィスのトップ5のポジションについていたのだ。

しかし身分不相応なこのポジションも同僚の既婚者と不倫関係に陥り、そこで妊娠から男の妻との対決に最後は裏切りとドロドロの男女関係を繰り広げたあげくに遂に会社に辞表を叩きつけることになるのだが、2番目の子供を出産後に今度は一番上の姉ティナイの夫ボブ(イギリス人)の紹介で、アブダビにあるヨットクラブへの就職が決まったのだ。





このヨットクラブでの仕事はかなり気楽で本人は結構エンジョイしていたのだそうだが、それが何故かマネジメント会社から系列のドバイのクラウンプラザという一流ホテルへの転籍を命じられ、そこではカスタマーリレーション・スーパーバイザーなるちょっと聞きには立派なタイトルに昇格し、(あくまで本人にとっては)キツイ仕事なものの給料がかなり良かったらしい。

しかし前述のようにここでもアフリカ人だかの子供を孕んでしまい、結局全ては水の泡になってしまったのだが、帰国後にクルーズ会社やバーレーンのホテルなど幾つかの会社の面接を受けたボーヤが選んだのは今年鳴り物入りでマカオにオープンした客室数3000の豪華ホテルで、現在のボーヤはそこでチーフなんとかという役職に就いているのである。

「ボーヤは別に仕事ができる訳じゃないのに、なぜだか知らないが仕事にはツイてるよよ!」と嫌味っぽく言う義妹。たしかにフィリピン人が海外で仕事をしようにも巧くマッチングすること自体が難しいし、それに大学を出たって月5万円で香港の家政婦として働いている人間が多いのに、その3倍を稼ぐボーヤは極めて異例なケースである。

「人生って不公平に出来てるわよね?」とボーヤと一族バカ女選手権を争うメイは言うけれども、誰でも股を開く女ってのはある意味恵まれない男たちに施しを与えているんだから、案外そのお返しとして運が巡ってくるものなのかも・・などと思ってしまった。まあ日本でも昔から女性のアソコを観音と呼称するくらいだからね。しょっちゅう御開帳しているからお布施が集まるんだろうよ。






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フィリピーナも男次第 

学業優秀で公務員に収まって結構出世してたが、男運が悪くて離婚。
後は政権が変わって冷や飯食らってたが、何とかリカバリーして定年。
離婚した後にくっ付いていた男も、何か金にならんようで借金だらけだった。

もう一人は、金持ちの四男坊に嫁いで、財産分けしてもらって優雅な生活。
一番下のは、大工とくっ付いてしまったので、貧乏人の子沢山。色々あります。

 

人間、運というものは、生まれたときから決まっている様な。
特に良運。恋愛、結婚、経済(金運、事業運)、健康…

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