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戦後を逃げ延びた白衣の悪魔たち(3)

満州から日本に引き揚げて十年以上たった頃、祖父から「お前これ見てみろ」と新聞だか雑誌を渡された祖母は有名な心臓外科医の特集記事が掛かれているのを見つけたのだが、その名前に目をやるとアッ!と驚いてしまったらしい。

そこに書かれていたのはS教授(当時は助教授くらいだろうが面倒なので教授と書く)の名前だったのである。このS教授はハルピン常駐の隊員ではなく、日本国内から出張と言う形で頻繁に来ており(こういう人は結構多かったらしい)、部隊の婦人会メンバーだった祖母たちが身の回りの世話を焼いていたのだ。

しかし防疫や伝染病など純粋に内科的な研究施設になぜ心臓外科医が必要なのか?と疑問に思った祖母はそのことを祖父に聞いたところ、いろんな手術をやっていたんだ!と言うやそのまま黙ってしまったらしい。祖父は部隊が解散しても守秘義務を守り続ける人だったのである。





さてその何年か後に祖母とS教授は意外な形で再会することになる。祖母の長男(筆者にとって叔父)は生まれつき心臓にトラブルを抱えおり、20歳に成るかならない頃にかかりつけの町医者から「早く手術をしないと危ない」と言われてしまったのだが、この手術をしたのがなんとS教授なのだ。

祖父が裏で手を回したのがS教授のいる東京の大学病院への入院で、しかも担当はなんと稀代の名医S教授という破格の待遇である。単なる下っ端公務員には出来ない芸当だ。やがて懸念されていた手術もあっさり成功裏に終わりS教授から説明を受けることになったのだが、ここで問題が起こってしまった。

先生!ありがとうございます!と感謝の言葉を述べる場で祖母は「私の事を覚えていますか!ハルピンで・・」と話してしまったのである。「そしたらS教授はアタシの顔を怖い顔でジッと見て、話はまだ終わってないのに『それは人違いですよ』と言って席を立ってしまったの・・」。





731部隊のOB組織を通じて手術の手配を取り付けたのだからS教授が否定すること自体に無理があるのだけれども、同じ隊員ならともかく祖母や病院の職員の前では自分がハルピンに出入りしていたことは何が何でも隠し通したかったのだろう。

その後もS教授は数多くの難手術を成功させ、さらにいろんな学会の会長職を経た後でご自身の病院を立ち上げるのだが、この医学界の重鎮の表向きの経歴のどこと見ても731部隊との関連は(当然ながら)一切出てこない。

命の恩人だから祖母はS教授について最後まで悪くは言わなかったが、あの先生がなぜ数多くの難手術を成功し続けることが出来たのはおそらく若い頃に冒険的で実験的な手術を何度も何度も経験していたからではないか・・・と気になる言い方をしていた。もちろん満州で・・という意味である。






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シリーズ(1)で、答えを先に書いちゃって、申し訳ない。

よかれ悪かれ、軍・戦争・国家がらみのプロジェクトは、科学の進歩を助けるということでしょうね。

そして、国家が、その道の超エリート、天才を受け入れて、破格の待遇で、研究を進める。というのが常識的パターン。

今のIT戦争を見越して、黎明期から世界中から超一流のハッカー天才を集め、セキュリティー研究をしている、ペンタゴン。

元情報系国家研究機関が作った会社のヒット第二作、ポケモンGO,さすがアメリカ。日本にもデーター流れるのかな。国防のために。

731で命を落とされた方。あなた方のおかげで、現在何万人もの命を救ったわけだから、成仏して下さいね。
黙祷。

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