出そうで出ないラムネの玉

香港や深センの飲み屋で会社の先輩たちと週末に一杯やると、彼らの口からは何処で余生を送るのか?という話題が度々出た。年金は結構な額が貰えるし子供たちもみな学校を出ていて金はかからないから溜まっていくだけ、それに人間いつになってもトキメキは必要だよ。

そこで出てくるのが老後は海外で!という話で、タイやマレーシア、ハワイやオーストラリア、果てはスペインまでいろんな国の名前が挙げられ、やれ物価はどうだ!とかビザ条件こうなってる!完全移住の場合は年金の受領はどうなるんだ?などとワイワイ話し込んでいるのを耳にした。

勿論こんなの飲み会の話だからその場限りの一夜の夢を語っているだけの人が多いのだが、中には定年したらそのまま朽ち果ててしまうだけなのか?という焦燥感から本当に海外に出る気の人もいて、筆者は彼らの計画の緻密さと知識の豊富さに舌を巻いたこともあった。

例えば深セン工場長だったK氏である。若い頃ロサンゼルスに赴任したのを皮切りに韓国、香港、中国と通算20年を海外で過ごした強者で、奥さんも大の海外好き、子供二人も立派な会社に勤めていて手は一切かからない上にジジババはおっ死んでいるから条件的にはベストである。





ところが引退したK氏は今現在何をやってるのかというとなんと家でエレクトーンを弾いてるのである。いったい海外移住とエレクトーンの間に何の補完性があるのか筆者の足りない頭では不明だが、このK氏は最初の年に1~2回アジアを回っただけでどうやら移住の方は完全に諦めてしまったらしい。

いやK氏だけでは無い。海外リタイアを夢を語っていた人たちがその後どうなったのか探ってみたところ、なんと全員が全員とも日本にいたまま・・・、つまり全くのゼロなのだ。K氏だけでなく他の人達も婆ちゃんの面倒が・・とか、半年ぶりに帰ったら家が痛んでいててさぁ・・といった理由で移住を諦めていたのである。

もちろん海外に出ることが価値ある事なのではないし、実際に移住してみたら「こんなはずじゃなかった!」という事態は誰もが経験するものである。しかし永住することに不安があるのなら年の半分だけ海外に出る、あるいは3か国を毎年1か月づつ順繰りに回ってじっくり場所選定するなど別の方法もあったはずだ。

それがあれほど海外への夢を熱く語っていたのに一体どうしてこうなってしまったのだろう?。それとも最初から出来ないことを分かっていて「オレは海外に!」とか発言することで慰めてたのだろうか?。それならどうせ出来ない夢なんて最初から何も語らない方がマシだと思うんだけどね。かえって虚しいだけだよ。






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そういう相談が来ると、こっちも真剣になって家探ししたりしますが・・。まともに成立しないですね・・・。

先月、丸三日もかけてコンドを捜し歩いたのに、連絡したら「やっぱりいいや」。

観光気分の人らと在住者との間には、ふかーい溝がある気がする。

 

退職後の環境の変化、例えばチケットや宿の手配まで自分でしなければならない。

会社社会の一員から、個人(ファミリー)社員の一員への変化。

年齢による思考の変化、体力、気力の衰え。
これは、実年齢が 60歳を超えないと解らないと思います。

 

ラムネの球。昔のラムネびん。壊すしかない、ワル、もしくはダイヤモンドカッターで切断。

今のラムネ、首を廻すか、栓を抜くだけ。

 

hanep さん。旅に恥はかき捨て じゃないですけど、在日本 日本人は、日本を出れば(外国に行けば)都合の悪い場合は日本の常識は忘れます。

逆にサービスに関するチップですが、これはフィリピン人には出しますが、日本人には出しません。ここだけ、日本の常識を使う。(笑)

サービスはタダ、情報提供もタダ

 

リタイヤメントって、絶対相談来ますよね。カビテあたりにはウジャウジャいるみたいです。

この間大使館が出張サービスして大盛況だったと聞いて呆れましたよ。バス一本でバクラランだろーが。
そっから歩いて来れるだろっての!

大使館も、そんな近場じゃなくって、ヌエバあたりでやってくれたら、中部ルソンの日本人がどれだけ助かるか。在住している日本人さえこのレベルなんだから。

相談者も、せっかく筆者さんという武器を持てたというのに惜しいですね。

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