大阪の絶品カレー

女房は日本食がお気に入りで、フィリピンに帰った後でも「京料理が懐かしいわ!」「あ~!赤羽のウナギが食べたいわー!」などと懐かしそうに口走る癖があるのだが、過去4回都合半年ほど滞在したからか次第に登場する食い物が551蓬莱軒の豚まんや久留米豚骨ラーメンといったB級グルメへとこなれてきた。

海外に住まれた方ならよくご存じの通り、日本のB級グルメは世界的に見て尋常なくらい美味く、かつ値段の方も同じレベルの味を出す海外のレストランに比べてビックリするほど安いから、どんな外国人でも日本に何度も行くうちに寿司や和牛から自然とB級グルメ礼賛へと集約されていくのである。

そして現在女房の中で日本で一番美味い店の栄冠の輝いているのは大阪の薬膳カレー「旧ヤム邸」という店である。2年前に筆者ら夫妻は大阪中央区の松屋町駅近くのウィークリーマンションに3週間ほど滞在したのだが、近くの空堀商店街をぶらぶら歩いている時に古民家の前にいつも行列ができている事に気が付いたのだ。

この古民家が旧ヤム邸だったのである。そして女房があの店で食べてみよう!と言い張るので買い物帰りに立ち寄ったのだが、出てきたカレーを食べて余りの美味さにビックリしてしまったのだ。筆者はインドやパキスタンでさんざん美味いカレーを食ってきたが、それとは別の道を行くこの店の味に脱帽したのである。





ふつうカレー屋と聞くとトッピングや辛さのレベル、あるいはインド風なら○○マサラなんて幾つかのバリエーションがあるものだが、旧ヤム亭は4種類あるカレーソースから2種類を選ぶ(余分に払えば3種類でも4種類でも選べる)だけの手間のかからない方式なのだ(タンドリーチキンみたいな単品メニューは無い)。

しかし注目すべきはこの4種類のカレーにはえらい手間がかかっていることで、12人の所属シェフが毎月最低一つ新しいメニューを考えだすことを義務づけていて、それを全員同席の品評会で4種類に絞り、それを人気の高い旧メニューと競わせるのである。したがってメニューに載っているカレーは毎月違うのだ。


八角、サクラエビ、冬瓜にズッキーニ、紫蘇、アボガド、牛蒡、ゴーヤ、砂肝、枝豆、高野豆腐に山椒にジャコ、タケノコ、菜の花、春菊に梅カツオ、これ全部カレーの材料である。ソースの方はキーマ風やタイ風、甘酸っぱい謎のカレーなどあるが、こういった一風変わった(一見バラバラな)素材が織りなす絶妙のハーモニーに夫婦そろって病みつきになったのだ。

それで大阪・松屋町滞在中には週に3回ほど通っていたのだが、翌年は京都に滞在したためそうしょっちゅうは大阪まで出て来れないし、さらに京阪でも阪急でも最低一回は乗り換えねばならぬから出不精な女房のせいで足が遠のいてしまったのだが、今年再び京都に滞在していたおりJR大阪駅近くに支店を出していた事を知ったのである。





それでヒマを見つけては河原町から阪急電車に乗って梅田まで出向き、この大阪駅近くの支店「旧ヤム鉄道」でしょっちゅう食っていたのだが、しかしフィリピンに帰ればインド風カレーはあちこちに有るもののオリジナリティあふれる旧ヤム亭のカレーは勿論ない・・。

それにいろんなレストランで食べて美味しかったものを自分なりにアレンジして作る女房も「さすがのアタシでも旧ヤム亭のカレーは無理だわ!」と匙を投げだしてしまい、しかしその一方で「あのカレーまた食べたいわあ・・」と呟いているのだ(今年もう一回大阪に連れていけ!という意味)。

さて以上長々と書いてきたが「だけどその店は大阪にあるんだろ・・」「そのためにわざわざ新幹線に乗っていけるかよ」とお思いの方が多いに違いない。しかし筆者が何でこの日記を書いたのかと言うと、なんとこの旧ヤム亭が「旧ヤム邸シモキタ荘」という名で東京・下北沢に進出したからなのである。

ただあれだけ人気があっても大阪に3店舗(空堀商店街中之島大阪駅近く)しか無いことからチェーン展開する気はなさそうなので、関東に在住の方は今後数年は下北沢までご足労頂くしかないが、この店はそれだけの価値があることをここで断言しておきます。騙されたと思ってぜひ絶妙なスパイスブレンドをご賞味あれ。






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