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首が伸びちゃった田舎娘

フェイスブックを見ていたらタイ人のノーイが日本料理を美味そうに食っている写真が何枚もアップされていた。場所はタイ東北部イサーンと称されるド僻地の中心都市コーンケーンのお好み焼き屋で、住んでいるロイエット県(ものすごい田舎)から買い物に来たついでに友達と一緒に昼食を摂ったらしい。

タイじゃ日本料理がブームなのに一体何が珍しいのか?と思うかもしれない。筆者も他の女なら別段気にもしないが、この写真を見た瞬間に今から30年前のバンコクでの一コマを思い出したのだ。場所はサイアムスクエアにあった大同門という焼肉屋で、一緒にいたのはノーイの母親アイと仕事仲間のニーである。

アイとニーは当時バンコク中央駅フアランポーンのロータリーにゴザを広げて酒とソムタムやツマミを売っていたイサーンからの出稼ぎ女で、筆者は同じジュライホテルに陣取った仲間たちと毎晩のようにここに訪れては安酒で気炎を上げていたのだが、彼女たちが翌日に映画を見に行くと言うので一緒に行くことにしたのだ。

何の映画を見たのかなどとっくに忘れてしまったが、今でもよく覚えいるのはその後で一緒にメシを喰おう!と言う事になり、筆者が週2回のペースで通っていた大同門のドアを開けたのだが、席に着くなりアイとニーの異変に気付いた。物凄く緊張していて首が伸びちゃってた事だ。





同行したUさんが「この娘たちにとってエアコンが効いてる店はすごく敷居が高いんだよ」と言ってもまだタイの田舎に言った事が無かった筆者には??だったのだが(売春宿への身売りが蔓延るくらい貧しい地域だった)、カルビやロースを目の前で焼いて彼女たちの皿に取り分けてやっても何も食べない・・、いや食べるどころか何も話さないのだ。

こりゃ参ったな・・と思って大同門の従業員に「ちょっと君たち!彼女たちに食べ方を教えてやってくれないか!」と頼んだが、説明する店員は標準的タイ人でアイとニーはイサーン人(東北部のラオス系住民で少数派なため一段低く見られている)なためか、店員の話を聞けば聞くほど一層心を閉ざしていく・・。

こりゃダメだ!そう言えば同じイサーン人の店員がいたな!あの店員なら話しくらいはするだろう!と無理やり呼び出して、彼女からイサーン語で説明してもらったら、さすが同胞なのかアイとニーはもの凄く口数は少ないものの話を聞いて頷くくらいはするようになったが、相変わらず料理には手を付けようとしない・・。

やっぱり彼女たちには大衆食堂のカオパット(焼き飯)くらいしか食えんのだ!と言うU氏。なんでも以前ピザハットか何処かに連れて行こうとしたら入口で体が固まったまま動かなくなってしまった前科があるらしい。だったら最初に言ってくれよと・・と思ったが、そこで奇跡が起こったのだ。





イサーン女店員が運んできたユッケがテーブルに置かれるやアイとニーの目が釘付けになったのである。えっ?こんなもん気持ち悪くて食わないんじゃないの・・と思ったが、二人とも恐る恐るフォークを使ってユッケを口に運ぶと・・。これがもう堰を切ったようにご飯とユッケだけをガツガツガツガツ・・と喰い始めたのだ。

筆者は全然知らなかったのだがイサーン人は生肉が大好物で、これを見ると涎が止まらなくなるらしい。それでまあユッケだけは見事に平らげたのだけれども、それが終わった後は再び首が伸びちゃった状態に戻ってしまい、結局他の肉類には最後まで手を突けずにお勘定となったのだ(店を出た後はリラックスしたのか急に多弁になった)。

そのアイの娘ノーイがお出かけついでに日本食を喰うようになるとは・・。あの当時は日本料理店と言ったら日本人くらいしか客が入らなくて、そこそこ所得のあるタイ人をお誘いしても一口喰うなり「なんだ!ちっとも辛くねえぞ!味がしねえじゃねえか!こんなもん食えるかー!」と怒り出したもんだけどね。

昨年秋にタイを再訪したらチェンライにも日本料理屋があって、タイ人の一家が美味そうに寿司とか天ぷら食ってるのを奇矯な目で見ていたが、ついにド田舎の娘たちまでごくごく当たり前に日本食を喰うようになったのか・・と何だかしみじみした思いでいるのである。






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