蟲ケラ以下の冷血人間

筆者の日記にはフィリピン人の親戚との付き合いが良く出てくるが、実は親しくしているのは女房の母方の一族だけで、父方の方は没交渉となって早くも3年経過している。理由は祖母の葬式の際に露呈した彼らのカネへの汚さであり、ややこしい輩とはいちいち話さずピシャリとドアを閉じてしまうのが筆者の信条だ。

相手の中にある血族への情けを利用して自分に都合よく利用する・・。まあこういう人種はどこの国でもいるものだけど、フィリピンの場合は根が貧乏なために今まで善良そうだった人間がいつ変貌するか分かったものではない。それで筆者は自分を助けてくれたルーシー叔母と義父以外の全員と関係を断ったのだ。

フィリピンみたいな何もかも不合理に出来ている国で親戚付き合いを切るとは自滅への近道だ!と言う人もいるだろうが、下手に付き合った方が破産へのカウントダウンが早まってしまうのだ。それに家族が何より大事!を標榜するフィリピン人だって切るべき人間はちゃんと切っているのである。

その代表例が女房の母親の弟ボウイ叔父の子供たちである。末っ子のフィリンは陽気な性格で毎日色んな友人や従兄妹たちと遊び歩いている女だが、彼女の口から母方(ボウイ叔父の妻)の話題が出ることは一切ない。そして実際「そうなっても仕方が無いな・・」と思わせるあるエピソードがあるのである。

ボウイ叔父は若いころ内務省の役人としてたんまり賄賂を貰っていたのと、副業の製氷業が結構儲かっていたため、自分と妻の甥や姪っ子たちへの経済的援助を惜しまなかった人だが(筆者の女房もボウイ叔父の家に住み込みながら学校に通っていた)、やがてボウイ叔父が商売に失敗して貧乏になると奥さんの姉妹たちが豹変したのだ。

カネの切れ目は縁の切れ目とは良く言ったものだが、ボウイ叔父の下の子供二人の学費を援助してほしいと今まで散々助けてきた中でも一番豊かな親戚に頼みに行ったらけんもほろろに追い返されたのである(当時ボウイ叔父の奥さんはガンで死んでいた)。それで結局はボウイ叔父の妹と弟が少ない家計からやりくりして何とか二人は卒業にこぎつけたのだ。





ここまではまだ良い。こんなのフィリピンじゃ良くある話だから関係を切るほどの事ではない。しかし今から6年前にボウイ叔父の次女アダが脳動脈りゅう破裂で病院に担ぎ込まれ、医者から既に脳死状態に陥っていて生命維持装置を使っても数日持つかどうか怪しい状況だ・・と告げられた後で決定的な事が起こったのである。

いくら縁が切れたと言っても一応姪っ子の生き死にの問題だから叔母たち(ボウイ叔父の奥さんの姉妹)も病院へ駆けつけていたのだが、なんとアダの臓器を売ろうじゃないか!とボウイ叔父に持ち掛けてきたのだ。この病院費用だって結構かかるのだから、臓器を売れば幾分か取り返せるではないか!という理屈である。

フィリピンの中級以下の病院に入院された方ならご存じの通り、こういう処には臓器ブローカーの手が蜘蛛の巣のように伸びているもので、叔母たちの説明だと病院の職員から「あんたの姪は二十代と若いし子供も産んでないから臓器が高く売れるよ」と持ち掛けられたのである。

これを聞いたボウイ叔父は「お前らは何を言ってるんだ!」と激昂したのだが、この叔母たちはボウイ叔父の怒りの理由が良く判らず、それどころか「せっかく良い話を持ってきたのに!後で病院費用を援助してくれとか言いに来なさんなよ!」と逆ギレしてその場を立ち去ったと言うのだ。

「あの時あたしも傍にいたんだけど、もうこの叔母たちとは付き合っていけないと思ったの」と言うフィリン。筆者も残酷な現場には随分居合わせた事があるけれど、血の繋がった姪の不憫さを思いやるどころか体の中身の算段を考えていたとは・・。この叔母たちは鬼畜、いやそれ以下の蟲ケラである。

ちなみにこの叔母たちはケソンシティーの結構な住宅に居を構えているから下層フィリピン人ではない。にもかかわらずそういう残酷な禁忌領域へと平気で踏み越えて行ける人間がいるのもフィリピンの現実だから、もしもこちらに在住していて「金の切れ目が縁の切れ目」を感じさせる人間が周囲にいたら、向こうが切る前にこっちから絶縁することをお勧めしたい。






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歪んだクラスメイト

3日前女房がケータイを見ながら悲しそうな顔をしているので「どうしたのか?」と聞いたところ、なんと「クラスメイトが死んだの」と話し始めた。死んだ?44歳で?そりゃまた一体どうして?と色んな疑問が頭に浮かんだが、女房は報せをくれた親友アイリンとケータイで話し続けている。

すごく深刻な表情でケータイを切る女房。死んだのはエイミーという一緒に遊んだ友達で、数年前に別の町に引っ越したために疎遠になってしまったが、毎年開催されるクラス会の後に一緒に食事に行く関係は続けていたらしい。そのエイミーが5人の子供を残して昨日死んでしまったそうなのだ。

死因は乳ガンなんだって・・と悲しそうに言う女房。そう言えば女房の母親が死んだのも乳ガンだったな・・、女房に健康診断を受けさせなきゃ・・などと色んな思いがよぎったが、しかし先ずは亡くなったエイミーの霊を弔うため葬式に行かせないと・・と思い、今からリサール州に戻れ!と命じたのである。





その後もアグネスやジュリーなど他のクラスメイトから「エイミーが亡くなって悲しいわ」という電話が頻繁に入り、さあアタシたちクラスメイトが出来るのは葬式の手伝いなんだから今から準備しましょ!などと話していたようなのだが、ところがそれから全然動きが無くなってしまった。

おい!お前何時になったら出かけるんだ!と聞いたが「葬式の連絡が来ないのよ」としか言わない。それでエイミーにはドバイにいる兄貴とかいてチケットの関係で日程がまだ決まらないんだな!などと思っていたそうなのだが、今日になって思わぬ事態になったのである。

日曜日にアイリンが信仰するイグレシアス・二・クリストの教会に行ったら、エイミーの親友だった女がいたので「5人の子供がかわいそうね」といったところ、この親友は「はあ?あんた何を言ってるの?」と答えたと言うのだ。エイミーは死んだどころか乳ガンでもなんでもなくピンピンしてるじゃないの!それが事実だったのだ。





それで翌日エイミー死亡説の噂の出どころと辿って行ったところロザリンという同じクラスメイトに辿り着いた。この女は10年前にアイリンらと一緒に香港に出稼ぎに来たので筆者も知っているのだが、雇用主への訳の分からぬ怒りから金魚鉢に頭痛薬をぶち込んで金魚を死滅させ、さらに「金魚が死んだのはあんたのせいだ!」と雇用主に見不明の逆切れをして解雇された人格異常者なのである、

それで田舎村にいるクラスメイト達は何故ロザリンが悪意あるうわさを流したのか?と素人探偵さながらに評論しあい、目下のところ①ロザリンはエイミーから借金の督促をされて爆発した、②ロザリンの旦那はエイミーと浮気している、③ストレスが溜まったロザリンが誰かを貶めるのは毎度のことで、今回たまたまエイミーが選ばれただけ・・の3つが候補になっているらしい。

全くロザリンはどうかしてるわ!ああいうのは皆で無視して孤立させないと直らないわよ!と女房は憤慨しているが、人格障害者ってのは具体的な不利益を被らないと何も感じ取れない生き物だから、無視したって意味はないし、お前が目の前で罵倒しても今度はオレたち夫婦が離婚した!って噂が流れるだけじゃないか・・と言ったら、女房は黙りこんだ。






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日本人に狙いを付けた女詐欺師

義父の72歳の誕生祝いにリサール州の田舎へ帰っていた女房がちょっと気になる話を幼馴染から仕入れて来た。以前の日記でも何度か書いた女詐欺師ジュディーが先月突然と出稼ぎ先のカンボジアから帰国して初孫祝いの食事会を開催したが、その際に気になる発言をしたと言うのである。

このジュディーはカンボジアの英会話学校で働いてはいるものの、息子の嫁の出産費用が払えずに3か月間しらばっくれていた無責任人間であり、結局費用は全額嫁の実家に押し付けた格好になったのだが、パーティーにお呼ばれした幼馴染が「あんた羽振りが良くなったの?」と聞いたら「日本人のパートナーが出来たのだ」と鼻高々に答えたというのだ。

奨学金を経て教育大学に進んで教師になったものの、その余りの給料の安さから14年前に香港に出稼ぎ家政婦としてやってきたのだが、ある時カナダ移住を夢見たことが転落のきっかけとなってしまった。悪徳エージェントに騙されて金を巻き上げられてしまったのだが、その金はなんと筆者の女房からの借金で賄っていたのだ。





借りた金を踏み倒して逃げたため、女房はジュディーの母親の土地を差し押さえて何とか全額回収したのだけれども、ジュディーは香港の仕事を斡旋すると言ってリサール州の隣人たちからカネを集め、そしてトンズラしたのだ。たった1年で自分を騙した悪徳エージェントと同じ詐欺師へと転落したのである。

香港・フィリピンからトンズラしてベトナムに逃げ込んでも同僚からカネを騙しとるなど悪事がだんだん常習化していき、現在はカンボジアに移動してある怪しげな英会話学校でディレクターなる地位についているようなのだけれども、前述の通りジュディーは初孫の出産費用も払えないスカンピン、あるいは金があっても払う気のない人格異常者なのである。

そのジュディーが突然フィリピンに帰ってきた・・。これだけで何やら怪しい話なのに「日本人のパートナーが出来た」というのは非常に気になる話である。それで女房と幼馴染たちが首を揃えて話し合ったところ、ジュディーはフィリピンに会社登記に来たのではないか?と言うのだ。





「ジュディは一応表向きは英語教師として働いてるでしょ。だから仕事で日本人と出会う可能性は十分あるし、フィリピンと言えば英語学校やネット英会話学校が有名じゃない。たぶんその日本人に共同で英会話学校を経営しようとか、今ある学校を箱モノごと買収しよう!って持ち掛けたんじゃないかしら?」

教育を受けた人間特有の丁寧な物腰と実直そうで地味な雰囲気。誰でも「この女は真面目な人間だ」という第一印象を誰もが持つだろう。しかし外見とは裏腹に本当のジュディーは他人の良心や生命を飲み込んで消化する単純機構の食虫生物なのだ。彼女の頭の中は自分の事だけで一杯で彼女の夫や子供、孫でさえ存在してないのである。

ジュディー・カストロ、あるいはジュディー・ベンディタハンという45歳のフィリピン女と組んでビジネスを始めようとしている日本人に言いたい。彼女が語る共同会社は単に紙の上で存在しているだけで、建物や教師、机やボールペンの一本まで何もかも虚構である。彼女が提示したビジネスプランは実はアナタから何もかも奪い去る計画でしかないのだ。






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耳キーンの顛末

クリスマスあたりから左耳の状況がおかしい状態が続いてた。飛行機に乗って耳が詰まったのと同じ症状なのだが、筆者はこれと同じ症状を3年前の猛暑期に経験していて(原因は軽度熱射病である)、その時は鼻をつまんでフンッ!!とやればスッと耳が開通したのに、今回はそれが全く効かないのである。

奥からキーンと音がし続けるのだ。それで3年前に処方されたが飲まずに保管しておいた薬も飲んでもダメ、女房に命じて耳掃除を徹底的にやってもらっても何の効果も無いだけでなく、動画を見ていた際に左側のヘッドフォンから流れて来る音が変である事に気が付いた。

左側だけBGMが聞こえない上に全体的に音が小さいのだ。それでこれはヘッドフォンの問題だろうと左右逆にしてみたところ、やはり左側のスピーカーからだけはBGMが聞こえてこない・・。その瞬間筆者の脳裏に「難聴」という文字が浮かんだのである。

まさかこの年齢で難聴・・?しかし筆者には十分思い当たることがあって、実はここ4年ほど毎晩必ずと言って良い程怪談をイヤホンで聞いては眠りに落ちてきたのだ。イヤホンはいつも左耳だけに差し込むのだが、音量は小さいとはいえ寝ている間もずっと音声が流れている状態である。

それでネットで調べたら「難聴に気が付いたら2~3日のうちに手当てしないと取り返しがつかない事になる」と気になることが書いてあった。オレ・・耳が駄目になるのか・・とかな~り焦った筆者は早速近くの病院へと出向いたのだが、クリスマス休暇中ということから患者で溢れかえっていて、とてもじゃないが今日中に診察してくれる可能性は無さそうだ。





それに仮にフィリピンの別の病院で診てもらっても正しい診断と治療が施されるとは限らない。一応日本の国民健康保険には加入しているから、ここは今すぐ日本行きのフライトを押さえて医者に診てもらおう!と決めかけた時、同居人の足の臭い姪が英語版の医療ウェブサイトに「肩こりで耳がおかしくなる時もある」と書いてあるのを見つけたらしい。

ちなみに筆者は週に2回マッサージ嬢に家に来てもらっているから肩こりが慢性化するわけなど無い。しかし女房にはタンスの奥をゴソゴソ探して筆者の目の前に差し出したのは簡易マッサージ器であった。2つの大きな玉がグルグル回るタイプで3年前にSMメガモールで「大特価」に釣られて買ったは良いが忽ちお蔵入りになった代物だ。

こんなの聞くわけないだろ!と思った筆者はエコノミーが一杯なので安いビジネスクラスは無いかとスカイスキャナーで各航空のウェブサイトなど比較していたのだが、女房がしつこく「このマッサージ機を首にあててみろ!」と言うので渋々言う事に従ったところ・・・。奇跡が起きたのである。

グルグル回る2つの玉で首筋や両肩、それと肩甲骨のあたりをグリグリ揉まれている内に左耳奥がじわじわじわ~んと気持ち良くなるやスーッと開く感じがして、驚いたことに数分後には何でもなくなっていたのだ。さらにヘッドフォンでやたらと音程の幅のあるケイト・ブッシュの曲を聞いてみたところ、左耳の異常は綺麗さっぱり無くなっているではないか・・。

あんた寝てる時いつも同じ方向に首を曲げてるから耳近辺だけ慢性筋肉痛になったんだよ!と判ったようで判らない事を言う女房。しかし筆者には他に思い当たることが無いから案外それが真実なのかもしれない。だから一安心したのだけれども、もしもフィリピンの病院のヤブ医者から「これは直ぐに切らないと!」などと言われ、耳にメスでも入れられていたら・・。危なかったね。






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死線を乗り越えた信仰の女

女房の遠い従姉妹で香港に出稼ぎ中のカルメンが元気になったと連絡が入った。このカルメンは今年6月に胃ガン、それもちょっとヤバい部位に発症していることが判明し、難しい手術になることから周囲の人間はかなり心配していたのだが、雇い主の香港人夫妻が名医を探し出したおかげで生命を長らえたのである。

「あ~、一時はどうなる事かと思ったけど良かったわ!」とカルメンの妹グレースと喜びを分かち合う女房。筆者ら夫妻が香港にいた頃は毎週のようにカルメンが我が家に遊びに来ていたから、筆者だってホッと胸をなでおろしたのだが、しかし同時に「これでカルメンのもう一つの病は更に重くなるな」と思ってしまったのだ。

このカルメン、困った事に創価学会の熱心な信者なのだ。25年前に出稼ぎ家政婦として香港にやって来たカルメンは付き合っていたトムボーイ(オナベ)に有り金すべて騙し取られて絶望のどん底に落とされたのだが、その時にカルメンに手を差し伸べたのが今の雇い主である香港人夫妻(創価学会員)だったのである。





ちなみにこのカルメンは偶然というのは信じ無い性質で、例えば道端で出会った犬や猫が自分になついてくるのにも何かの因縁を見つけ出してしまうような思考回路を持っているから(だから20年間コツコツ貯めた金も騙し取られた)、ひとたび創価学会の会合に行くや雇い主もびっくりする程の速いペースで熱心な信者へとなっていったのである。

当然こういうのが毎週我が家に遊びに来れば宗教の売り込みを始める訳で、あまりのしつこさに筆者は「お前が信じているのは邪教だ!」と叫んで、皆の前で創価学会が行ってきた強引な勧誘行為と信者の資産略奪、そして数多くの経済事件への関与に東村山女性市議など反対派の殺害事件などをまくし立てたのである。

結局それ以降カルメンは我が家に来ても宗教の話を一切しなくなっただけでなく、カルメンの二人の妹は創価学会ではなくフィリピン・ダバオに本拠を置くキングダム・オブ・ジーザスクライスト(KLC)に入信したから筆者のこの脅しは一定の効果があった様なのだ。





しかしその後もカルメンは創価学会への傾倒を深めていき、毎年雇い主の娘2人と一緒に創価学会の本山だか何だかに巡礼するようになり(怪しげな日本語を話すようになった)、筆者が香港を離れた4年前には香港創価学会のフィリピン人部会の幹事のようなポジションに昇格していたのである。

そのカルメンが死線を乗り越えて無事生還したとなれば、これはもう今まで自分を押さえつけていた常識なんか全てかなぐり捨ててしまい、穴という穴から液を出しまくって日蓮だか牧口だか池田のデブといった邪教の指導者への感謝感激に身を震わしている訳だから、そんなのと出会おうものなら・・。

今年のクリスマスは無理だけど、カルメンは旧正月はフィリピンに一時帰国できそうなんだって!と女房は嬉しそうに言うが、そんな歩く南無妙法蓮華経布教マシーンが家に来られたらエラい事になってしまうではないか・・。そして筆者の脳裏には「だったらカルメンはもう一度何か軽いけど慢性的な病気になって・・」などと大変不謹慎な思いがよぎってしまったのである。貧血症なんてどうかね・






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Author by ほにょ / 全記事一覧 / 次のページ / ページトップ
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